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葉っぱ 花
ももしきの 大宮人の かづらける
しだれ柳は 見れど飽かぬかも 万葉集 作者不明
浅みどり 染めかけたりと 見るまでに
春のやなぎは 芽もえにけるかも 万葉集 作者不明
あさみどり 染めてかけたる 青柳の
糸に玉貫く 春雨ぞ降る 金槐和歌集 源 実朝
やはらかに 柳あをめる 北上の
岸辺目に見ゆ 泣けとごとくに 石川啄木
葉っぱ 花
Salix(サリックス)は、ケルト語の「sal(近い)+ lis(水)」が語源(水辺に多いことから)といわれるが、ラテン語の「salire(跳ぶ)」が語源(生長が速いことから)との説もある。
中国原産。奈良時代に渡来し、その後日本全土に植えられた。中国ではこの木で矢を作ったので「矢の木」といい、「やのき」→「やなぎ」へと変化した。
背景に桜の花
古代の都(平城京など)の大路や地方の主要道に街路樹として植えられていたそうです。例として、2017年に、鳥取市青谷町の青谷横木遺跡の「山陰道」跡から平安時代のものとみられる柳の街路樹跡が見つかっています。
陰陽道では陽の気を持つ木として、鬼門を封じるとして重宝されたようです。
万葉歌では、青々と繁った柳を表す、「青柳(あをやぎ)」という言葉がよく使われています。
背後でサルスベリが咲く
川柳(かわやなぎ)と枝垂れ柳との区別は、枝がしだれるかしだれないかの違いです。4月になると葉を広げてくる。葉っぱだけでは似ていて難いのです。川柳は、しだれないので分かります。
黄色っぽくなった(黄葉) 葉っぱが完全になくなった
花言葉
「わが胸の悲しみ」「愛の悲しみ」「従順」「自由」一見大半する意味もあります。しなやかに風に揺れる姿が、相反するイメージを作っているのでしょう。
しだれやなぎ (いとやなぎ) [やなぎ科]
Salix babylonica L.
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古い時代に支那から伝わって来たものであるが、今では広くあちこちに植えられている。高さは5~10m、幹は灰黒色で縦に裂け目があり、枝は柔軟で下垂し、風にしたがって揺れやすく、そのため堤防や道路の街路樹として植えるとおもむきがある。葉は互生で、普通は垂れ下り、線状皮針形あるいは長皮針形で長さは5~12cm、先端は尾状に尖り、葉の基部は広いくさび形、ふちは低くて規則正しい鋭きょ歯があり、表面は暗緑色、裏面は帯白色、毛は全くない。早春、葉がのびきらないうちに黄緑色の花が咲く、花穂は曲がり、長さ15~30mmぐらいで細い、花軸には毛が多い。雌雄異株、おばなにはおしべが2個ある。めばなのめしべには柄がなくて、柱頭は2裂する.包はめす、おすともに卵状楕円形で先は丸く背面は無毛である。
〔漢名] 柳。
-牧野植物図鑑- |
今回は枝垂れ柳です。万葉集には柳の歌が多いのですが、枝垂れ柳は外来種。飛鳥奈良時代梅なんかと同じで、陰陽道という中国文化とともに入ってきたのです。しかし、日本の幽霊は枝垂れ柳の下と相場は決まっているほど、よく日本の文化や風景に馴染んだものです。 (ま)
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