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ありがとう、また来てくれて。
と青葉の頃になると心の中から自然に出てくる。昔の呼び名で弥生です。明治の頃に強引に太陽暦に変えてしまったのは間違い、変えてもいいのだけど、お祝いの時期まで変えてしまったおかしい。今が桃の節句「ひな祭り」ですよ。今の三月三日は寒すぎます。ひな祭りは「流しびな」人形に体の汚れを移し川に流すという民間信仰から始まった。中国からの三月三日のお祝いと合体して「桃の節句」となった。桃なら旧暦でやらないとおかしい。

さくら
今年は前から気なっていた、八王子の高尾ある「森林科学園」というところ行ってきました。独立法人で正確は別組織ですが、まあ林野庁の出先の研究所です。ここは種の保存と言うことで、日本中の桜の苗木(250種)を集めて、数本ずつ植えてあります。隠れた名所なんです。
三月末と四月半と二度足を運び、たくさんの花を見ることが出来ました。(半分ぐらいは見ることが出来たんではないでしょうか。)関東ではなかなか見ることの出来ない有名品種を見ることが出来ました。薄墨うすずみ(岐阜県根尾谷の淡墨桜はエドヒガンの古木で別種) 、御車返しみぐるまかえし、太白たいはく、御衣黄ぎょいこう・・・。御衣黄の花弁は本当に緑色していて、感動的であった。
大島桜、山桜などの自然のは名はやはりいいですね。最近、戦後植えられた染井吉野が一斉に枯れるのではないか各地で問題なっているけど、いいんじゃないんですか。園芸種はそれだけの命なのです。今まで十分役目を果たした出はありませんか、枯れさせてあければいいんじゃ。山桜がなくなるなら大変です。山桜だけの話ではなく、環境そのものが重大な変化をきたしたということですから。染井吉野といえば日本中どこでも染井吉野を植えるから悪いのです。

今年の僕の桜見は狭山丘陵、昭和記念公園に始まり、森林科学園(2回)、毎年いっている富士山の小桜、そして忍野村の桜で終わることなりました。

「明日への環境賞」受賞
朝日新聞が毎年やっているこの賞にヤクタネゴヨウ保護の運動が評価され受賞することなりました。四月二十四日、朝日新聞本社で受賞式があり、屋久島から手塚夫妻が出てきました。
 「上京するので今泉さん会いたい」と葉書が舞い込んだので、一緒に行こうとメールで返事を出したら、朝日ホールで会おうということなった。訳がわからずいろいろ聞くと、受賞式の会場に今泉さんや昔の仲間が集まると言うことであった。
祝賀会が美学校時代の小さな同窓会なってしまった。米谷君や時代さんとは久しぶりである。その後何軒か梯子したらしいが、僕は仕事で途中で帰った。

嬉しいですね。ヤクタネゴヨウ保護の運動(絶滅が危惧される松を調べ、名簿を作る仕事、現存する松が岩場や崖ぷちに追いやられかなり危険を伴う作業。)が評価されて当然です。屋久杉だって小さな保護運動から始まったのです。そして「世界の財産」にまで評価されるようになったのです。ヤクタネゴヨウもその世界の財産の一部なのです。

北朝鮮
この国の動向が、良いつけ悪いつけ気になり続けている。昨年春、この国が強行策に転じ、崩壊も時間の問題かと思った。しかし、アメリカが昨年末、柔軟策に変更してしまった。六カ国協議もうまくゆきそうで簡単はゆかない、だらだらと時間ばかり過ぎてゆく。だんだんどうなって行くのか分からなくなってくる。
2000万もの人間がいて、日本の一番貧しい県より経済は貧しいとは、百年も二百年も時代が遅れていると言うことです。住んでいる人が幸せならそれでも良いのだけど、まったくそうは思えない。困った巨大なカルト国家です。
基本は、核兵器でもないし、拉致問題でもありません。北の人々がいかに心豊かなるかということ一番の基本でしょう。核兵器やミサイルはその基本にとって、北の人々に余りも大きな負担なると言うことで、否定されるべきことでしょう。拉致問題は、北の人権がいかに踏みにじられてきたかという問題の一つとして語られるべきでしょう。この地域がいまだに戦争状態であると言うことは、韓国、中国、日本、アメリカ、ロシア周辺の人々の何倍も重い負担を強いているということでしょう。
力でねじ伏せようと言うという、特に国とかいう強権の持っているものは出来るだけひかえるべきと言うのが僕の基本的考えですが、この国に関しては柔軟策は適していないと思います。軍事力を使ってでも。国民の犠牲をなんとも思っていない独裁者あってはそれも仕方ありません。

核兵器
ご存知のように核兵器は広島長崎以外に実戦使用されたことはない。冷戦時代にその政治的威力を最大限発揮した。しかし僕の考えでは、兵器としての価値は今後低下する一方だと思う。
それは半世紀前とは大きく世界は変わってしまったためです。第二次世界大戦当時とは桁違いに、人や物や情報が世界中を駆け回り、国と国とが相互依存する度合いがますます増してしまったためです。戦争は相手国の破滅だけでなく自国の破滅を招いてしまうものに変わってしまったからです。
どうでしょうかねぇ、政治的道具としての核兵器。それ以外の道が閉ざされている兵器が果たして兵器としての価値あるかどうか、僕は疑問に思うのだが。

結局、北朝鮮の問題は中国でしょうかねぇ。中国がどこまで我慢できるか、どこで怒り出すが、この問題の当面の分岐点でないかと思う。中国は来年のオリンピックをひかえ北朝鮮の核問題を今年中に片づけたいと思っているはず、アメリカには抵抗できても中国の言うことは聞かざるを得ない、と言うのが北朝鮮です。だから今年は動きます。そう思いたいのだが、この国については分からない。


   

   ↑ 御衣黄ぎょいこう



     

     ↑ 御車返しみぐるまかえし



   

   ↑ 薄墨
  岐阜県根尾谷の淡墨桜はエドヒガンの古木で別種




   

   ↑ 楊貴妃





   

   ↑ 太白







 ヤクタネゴヨウ(屋久種子五葉松)

屋久島と種子島に生息する松です。写真では分かりませんが、普通の松は葉が二枚セットなっていますがこれは五枚セットで枝についています。屋久杉は有名で以前から保護活動が進められてきましたが、その松はその陰で絶滅寸前でしたものを、美学校時代の友人の手塚賢至けんし君ら屋久島在住の有志が保護活動を始めました。

以前、屋久島で彼の案内で森に入ったとき、欝蒼と茂った木々のと、長い苔の絨毯といった、森の雰囲気は忘れられません。ヤクタネゴヨウが滅べば、屋久杉も生存できないのです。これから屋久島へ旅をする人も多いと思います。何時でも彼を紹介しますし、島では有名人ですので、訪ねてみてください。 これは高尾の森林科学園で見つけたものです。








懐かしい面々。時計回りで、公演する手塚君、奥さんの田津子さん、米谷君、元美学校校長の今泉さん、浅原友子さん、細田時代さん。





ヒデおばあちゃんの白寿のお祝い
 親戚の、鈴木ヒデおばあちゃん。母の死以後、ここ二三年叔母、叔父と親戚の不幸が続いたので嬉しい。本家の娘、叔父の婿入り先鈴木ヒデおばあちゃん。同じ「長生きの遺伝子」は僕の中にもあるので、僕もここまで行けるかもしれない。






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