思い出すまま - No143 /  prev top next

 北朝鮮
 今、北朝鮮と韓国、アメリカとかってない緊張状態にある。昨年のロケット発射以降、核実験、国連の制裁決議、米韓軍事演習に合わせ、北朝鮮国内は臨戦体制にある。なにが起こっても不思議で無い状態である。韓国の島へ砲弾を打つぐらいならいいが、心配である。
 北朝鮮が強行になるにはわけがある。指導者が代って、儒教の強い国で三十歳そこそこの指導者が権力基盤を固めるには、実益を上げるしかない。軍を支配する為には、通常の軍事手段は全て韓国に劣るので、ミサイル、核の精度を上げる事が、彼に残された唯一の手段なのです。それをすれば、国際社会から更に見放される、制裁が強化される。国内をまとめる為には、対決姿勢を強化せざるを得ないという、悪循環に陥っているのです。指導者が世襲で若い指導者の選択できる範囲がきわめて少ないというのが一番の問題です。
 政策変更出来ないが故に、使う政治的言葉が限定され、緊張感を表すためにますます言葉が過激になり空回りする。空回りだけならいいが、何かの間違えて本当のスウィッチが入るかも知れない。もし、ソウルにミサイルでも打ち込むようなことなったら、アメリカは躊躇なく、核ミサイルをピョンヤンに打ち込むでしょう。恐ろしい事です。
 
 僕としては、金正恩が馬鹿げた危険な冒険をして、政権の崩壊を早めるのは良い事だと思っています。局部的な戦争などで韓国や日本が多少の被害をうけても、将来の東アジア、朝鮮半島を考えたら良いことです。父親の金正日は何事にも慎重派で、ここまで北朝鮮が延命できたのは、彼の功績かも知れないが、この国は旧ソ連が崩壊した時もう終わっているのです。破綻した国に住まわざるを得ない住民にとって、「戦争でも何でもしてこの体制を止めにして欲しい。」というのが本音でしょう。
 金正恩が凡庸な好戦的お坊ちゃん政治家なら、むしろいい事です。この国の破綻を早めてくれればいいと、僕は願っています。
 
 あと気になるのが中国
 中国政府が余り北朝鮮に対して強く非難しないのは、この国が崩壊しては困るからです。韓国に吸収され国境を接するようになったら、民主化の影響を直接受けるようになるからです。
 去年の反日デモの急速な広がり具合から見ても分かるように、反日は表のこと、デモの八、九割は現状に対するの現状批判です。相当に不満を持つ人々が多くなっていると言うことです。暴動化するのは先が見えていないからです。また何時爆発するか分からないと言うことです。現政権が共産党の幹部の贅沢禁止、汚職撲滅と言った小手先の政策では収拾つかない、構造的な問題を含んでいます。
 今の指導部が何か大きな政治的失敗を犯したら、それを期に一気に民主化の運動が広がるのだと思います。北朝鮮が崩壊するようなことになれば、十分中国が民主化することも考えられます。
 
 狡猾な政治家金正恩
 まだその能力が分からないが、中国は北朝鮮の崩壊は望まない。韓国は同じ民族同士の戦いは望まない。イラク、アフガニスタンの出兵の巨大な財政負担を抱えるアメリカも全面戦争は避けたい。また、日本、中国、韓国と保守政権で、領土問題や靖国問題やで、対北朝鮮の対応がぎくしゃくしている。そんな北朝鮮を取り巻く国々の思惑を見抜いた上での強攻策としたら金正恩は狡猾な政治家と言うことになる。国連の制裁決議に賛成した中国に対する牽制の意味合い、崩壊も辞さないと言った、ことも考えた上のことだとしたら、なかなかの侮れないと言うことになります。1994年当時の核開発が発覚した時叩いておくべきだったと、僕は思うのだが。
倉重紀嗣君からのはがき 
 三浦雄一郎
 良いですね、僕も見習ってゆこうと思っています。八十歳のエベレスト登山、その姿勢です。成功不成功はどうでも良いことで、挑戦し続ける姿勢です。毎日五キロ、十キロのおもりを付けて歩き続けることです。
 僕は彼のような一級の冒険家ではないし、メジャーな人間でもないけど、そういう姿は大いに真似したいものです。
 
 若い頃は苦しく悲しいことが多かった。壮年になったら楽に楽しいことが多くなるのかと思ったが、それほどのこともなかった。更に年を重ねたら、新たな迷いや、苦しみが出てきて、人生いつまで経っても、安楽になることはないようです。苦労は一生つきまといそうです。問題はそれを前向きにとらえられるかどうかです。そして、少しばかりのささやかな代償として、楽しみが待っている。それが真実のようです。
 
 温暖化、環境破壊、隕石
 三月、ロシアに隕石が落ちた、偶然時を同じくして、小惑星が地球の真近を通り過ぎた。隕石は観測出来ない大きさ、小惑星は以前から軌道が分かっていたものです。恐竜が絶滅した小惑星は直径10km程度、今回の小惑星は一桁小さいものだった。
 
 SFの話になるが、直径10kmの小惑星が地球と激突しても、人類は生き残るのではないかと、僕は思っています。衝突時の地震、大津波更に何十年か続く気象変動で、九割以上の人類は死ぬかもしれない。幾千万から一億の人間が生き残れば、文明は復活出来ると思います。最初の一年生き伸びれば、何とかなりそうな気がします。
 人類はそれだけの、種としての柔軟性を身につけていますし、どんな気候にも対応できる、農業技術があるし、地球上のあらゆる物質を利用できる工業技術を持ち合わせていますので、恐竜のようにはならないのだと思います。
 
 今進行している急速な温暖化も、勿論人間社会に大きな影響は与えますが、生物学的な「種」と言う視点から見たら、人類に大きな影響は受けないのだと思います。ただ問題は、人類以外の生物たちです。あまりにも急速な変化は、多くの動植物が、重大な「種としての存続の危機」にさらされる事になります。
 生態系が壊れるという事は、人類への影響も陰に陽に影響を与えます。百年二百ではなく、更に長い未来を考えた時、人類の母である、地球生物系を失う事は、非常に大きいのだと思います。
 人類はぬっくりゆっくり、地球の環境を壊さない方法で進化するのが一番いいのだと思います。化石燃料も原子力も極力使わない方が良いのだと思います。
 
 金融緩和は諸刃の剣
 日銀の金融緩和決定で、経済市場は浮ついています。まるでかってのバブルの時代のような雰囲気さえ感じられます。これでバブル経済になったら、日本はおしまい、ギリシャ以上の地獄に落とされ事になります。危ない冒険に入ったと言う事です。リーマンショック以降の世界経済不況、大震災原発事故によるマインドの冷え込み、長いデフレによる発想の収縮に対する、ショック療法としての金融緩和はありますが、それ以上の事はなにもありません。
 日本のデフレは、多額の財政赤字と高齢化による労働人口の減少にその原因があります。経済の効率化と規制の緩和、労働人口、特に女性の労働者の確保などの改革なしには、脱却は不可能なのです。
 
 自民党が後ろ向きだった、TPP加盟表明、発電送電分離などの電力の自由化、これらの改革を進めてゆく以外に方法はないと言うことです。TPPは日本が入ることにより世界一の市場となります。国家の障壁が更に低くなり、世界が自由市場化するというのが21世紀の経済の流れです。電力の自由化そして減原発脱原発は、原発事故を起こした日本の責任です。再生可能エネルギーの低価格化、システムの確立は、大きな経済効果をもたらすことになると思います。
 女性の労働環境の整備は、少子化、高齢化社会の中で彼女たちが社会の主役にならなければならないと言うことです。
 だから、安部政権については、まだまだ僕は評価出来ません。一年二年経ってからです。少しばかりの好景気に古い自民党の体質が表にでてるようじゃ、おしまいです。更に具体的政策がどう出てくるかです。
 そして、とになく株価の上がり方が早すぎる。平均株価12000円ぐらいが日本の実体を反映した株価のような気がするのですが。日銀の金融緩和が実施された四月以降はこれは明らかなバブルです。実態経済がついて行くには半年一年とかかります。円相場や株価だけが先行すれば、ヘッジファンドとか、投機筋が暗躍することになります。実態経済が共無ければバブルはじけます、喜ぶのは禁物だと思います。
 
 葉桜の下の花見 ─ 福生カニ坂スタッフの花見
 痴明に「福生カニ坂のスタッフの花見は何時」と聞いたら「四月七日」との答え、「それじゃ花が散っちゃう、一週間ずらせないのか」と言ったら、「前の週は奈良に行くので変更は出来ない」との答え。何かと調子が狂い放しの今年の春です。
 地元の友達だから、徹夜明け、その仕事の昼間の撤去はキャンセルした。前日から春の嵐、お昼好きに目覚めたら、晴れていたが、「中止になっているんじゃないかと」思って、会場に行ったら、いるではないか。大方の花は散り、緑の新芽で始めたサクラの木の下に、円座をくみ飲み交わす一団が。
 先週は「十二年日本に住んでいる中国人の友達が、奈良京都に行ったことがないので、弾丸ツアーを組んだとか」「なるほどなるほど、それなら納得。」
 
倉重紀嗣君からのはがき 
 十年先、二十年先 僕の先々のこといろいろ考えます。アウトローで生きてしまったから、年金もないし蓄えもありません。どうでしょうか生活保護とか人の世話にならずにかなりの年までやれるのではないかと思っています。
 まずは体動かすこと、今の大工仕事で適度に体を動かしています。これが出来なくなった時、どう運動を確保するか、考えておく必要があります。そば屋なんか良いですね。大工仕事以上の労働必要ですのでなかなか良いアイデアです。可能性はいくつもあった方が良い、何でもこれから試してゆこうと思っています。便利屋、人の助けになる仕事が良いですね。
 絵は今休んでいますが、体の問題と言うより、精神衛生上の問題、自分の世界を常に確保しておきたいという願望が強くなり、また復活することを期待したい。絵に関しては、人とのコミュニケーシャンを閉ざすような方向は良くない、ですね。
 
 「楽に老後」とか言う考えよくないね、出来たら「三浦雄一郎的に行きたい」(五キロ十キロの重荷を身につけて)なら、アウトローでもやれるんではないかと思っています。「行」ですね、基本は、伝統的な言葉を使えば、です。
 「言うは易し、行うは難し」今は夢物語でどうにでも言えるが、その時になったらどうなりますか。あはははは!
 

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