思い出すまま - No142 /  prev top next

 新年会、二十年ぶり、いや三十年ぶり
 年末の僕の家の忘年会に高校時代の友達が来てくれた。彼は建築家で僕の展覧会に時々顔を出してくれていたが、僕が展覧会やめてしまったので、十年ぶりであった。彼の顔を見たら、もう一人の友人に無性に会いたくなった。メールしたら新年会やろうということになった。1/17中野の居酒屋で飲むことになった。三人で会うのは二十年じゃない、三十年ぶりである。新宿で呑んだ記憶があるがそれ以来かも知れない。
 たまに中学、高校生の同窓会の案内は来るのだけど、あまり気乗りしない。でも彼らは特別です、良いですね。僕はやることが次々と変わり、その都度つきあう人が変わってきた。高校時代は僕の中で封印したまま、遠い過去になってしまっていました。その扉が開いたような気がする。春に亦会うことを約束して分かれた。
 
ミュンヘンの雪景色 1
 安倍バブル?
 もう電車広告には「五分で70万儲ける」「一億円貯める方法」とか、バブル景気を先取りした広告が出始めている。昨年の十二月以降、景気が良くなるという期待感が、株価や円相場に蔓延して、バブル景気の様な浮ついた雰囲気あり、どうも僕としては気分が悪い。確かに大規模な公共事業や金融緩和は、今までの景気を押し上げるのは間違いない。ただ問題はその後なのです。そのまま持続的に景気が伸び続ければ良いのだが、失速する様になったなら、良かった分以上の不景気に叩き落とされる可能性があるのです。
 日本の経済の本質的問題は、労働人口の減少と福祉予算増加、そして巨額な財政赤字です。大型公共事業は国の借金の増加であり、日本の国債の信用の低下を招けば、公共事業で浮上した経済の何倍もの不景気を呼び込む可能性があるのです。カンフル剤としての公共事業、金融緩和の次の方策が、非常に大切なのです。その方策を提示せず、選挙に勝ってしまったことは、今後大きな問題は残すのではないかと、僕は心配しています。
  早速道路特定財源の復活など保守的な政策が出始めてきた。TPPに何しては民主党以上に後ろ向きです。(政権成立後これは前向きに変わりつつあるが)自民党の一人勝ちという選挙結果のもたらす悪影響が心配です。維新の会、公明党との連立で過半数という結果なら、僕も認めますが、政治も経済も保守化するばかりで改革が進まないということになりはしないかということです。参議院選挙までは猫かぶりです。いい事しか言わない。選挙に勝ったら保守的本性が現わすじゃ困る。
 
 僕としては、
 民主党に持つと頑張って欲しかったのです。そうでないと長い日本の政治の仕組みが変わらないからです。出来たら二期八年ぐらい自民党が政権から外れたら、日本の政治の仕組みが変わる、思っているからです。これでは何にも、中央集権、官僚支配の政治の構造が変わらない、変わってもある程度と思えるからです。民主党政権で多少混乱するけど、国民の思考パターンが変わる事、自由度が拡大することを期待していたのです。政治的な選択肢が少ないとは不幸なことです。残念ですね。
 勿論経済は大切です。今景気が良くなり始めています。でも今までの所これは安倍政権とはあまり関係ありません。リーマンショック以来のアメリカの経済が落ち着いてきたこと、ヨーロッパの財政破綻の混乱も落ち着いてきたこと、地震、原発事故の混乱対する緊急の対応が収束したこと。それら諸々の条件が揃ったので日本経済の本来の実力が表に出てきただけです。
 金融緩和や公共投資は諸刃の剣です。今後出てくる中長期的経済政策が経済については大きな意味を持ちます。これに市場が失望するようだったら、経済は今まで以上に不景気になることになり、国民の負担が増えます。
 経済も社会も地道な改革が基本なんです。少なくとも安倍政権に対しては一年経たないと良い悪いの評価は出来ませんね。今は様子を見ているところです。
 
ミュンヘンの雪景色 2
 口内炎
 「体のどこかが痛い」というのは当たり前、何も痛いところがないという方が少ないくらい、と言うのが若い頃からずうっとです。痛みには慣れています。一月から二月初めにかけ、二種類の口内炎に悩ませれた。一つは細菌性で、僕は総入れ歯なので疲れがたまったりすると、入れ歯と歯茎の間が化膿することがあるのてす。三十年来の持病の一つです。もう一つは神経性、難聴の右耳が最後の部分が治りかけているらしく、構内の内側の神経をも刺激するので痛い。
 年末、口内炎が始まったのは分かったが、予定のそば打ちをやめるわけには行かず無理した、口内炎を引き起こす原因の一番は疲れとストレスです。更に冬場は血行不良も加わるので、うがいをしたり、休んだりと早めに対処すれば、大事にはならないのだが、今回はそれが出来きず、根深く化膿してしまいました。入れ歯を外し、お粥にしてみたりと治るまで二週間もかかってしまった。
 一月下旬になると、キリキリと右側の粘膜が痛み出した。神経というのは不思議で、耳の聴覚の神経が右側の皮膚や肩や気管や肺まで繋がっていて、ピクピクと刺激する。特に口の粘膜とは密接に繋がっていて、すぐに反応が伝わってきます。でも、ヒリヒリと口内炎と同じ痛みを伴うのは、今までなかったことです。それで長いこと眠っていた神経が最活動し始めことが分かのです。痛みは長引かず次の日には治るのですが、新たに別の場所が痛み出したりするので、何時も痛いのです。
二月初め仕事が続いた。神経性の口内炎も、寝不足、疲れ、寒さと重なり、しんどい二月の第一週でした。二週に入り神経性の痛みは和らいできました。嬉しいことに耳の聞こえ方が亦一つ良くなりました。
 
ミュンヘンの雪景色 3
 日本の原発政策は破綻しています。
 福島の事故が無くても日本の原発政策は破綻しているのです。電力会社、政府は勿論それを誰も認めようとしないのです。福島の事故により安全に対する意識は随分と高くなりました。それもそれは程度の問題なのです。世界最高の新しい安全基準と規制委員会は豪語していますが、示された基準は、既存の原発そのものの安全性については何の新基準も示さず抜け道だらけのしろものです。どうも再稼働を前提とした対策可能な基準と言うことでしょう。
 昨年アメリカの規制委員会は「最終処分地が決定するまで、新規の原発は認めない。」との決定を出した。日本も最終処分まで含めた議論をすると、もう破綻しているのです。
 
1、最終処分地は当面決まる見込みはない。
2、高速増殖炉「もんじゅ」、プルサーマル、再処理と言った核廃棄物のリサイクル方式は事故続きで大幅に遅れ、この方式が確立するメドが付いていない。
3、もしこのリサイクル方式中止すると全国の原発は核廃棄物の保管庫が満杯となり、原発の稼働が困難となる。
 
 何処の国でも最終処分場の決定には大きな時間がかかっています。早くても三十年以上の時間がかかるのです。何万年という単位の安全は確保できませんし、何処でも住民の同意を得るまでは長い時間がかかるのです。
 原発は最終処分までの道筋を立ててから、再稼働すべき時期なのです。今すべきことは議論を重ねることです。再生可能エネルギーについても省エネルギーにしても安全性についても、そして今後の日本のエネギーについて議論かべきです。そうしたら認識も深まりますし、いろいろな知恵も出てきますし、リスクを背負う意識も出てきます。リスクを補助金や公共事業というお金で置き換えるというやり方は間違いです。
 
 公開をもっと徹底すべし
 NHKが良い番組やっていて、時々見ています。民主党政権が、各県の福島原発事故汚物質の最終処分場決定を、二三箇所決定したが、非公開にしたやり方は非常に良くない。決定のプロセツを公開すべきです。こういうやり方すると政府と住民の不信感が何時までも残るし、それを懐柔するために不必要な経費がかかります。考えられる候補地や安全対策をすべて提示させ、県民に選択させればいいのです。
 原発の話は日本の民主主義が試されていることです。現代文明は多くの利便を提供してくれますが、その反面今までにない大きなリスクも背負っています。そのリスクは当然現代人が背負うべきです。負の部分を理解することが大切です。管理する責任を背負うことも民主主義だからです。
 
ミュンヘンの雪景色 4
 脱原発は
 自民党は2030年代の原発ゼロの民主党案を撤回しましたけど、減原発の方向性は変わりません。議論を深めれば深める程、脱原発が現実味を帯びてゆく様な気がします。
 ドイツに学べです。東ヨーロッパの崩壊で大量の移民を抱ええながら、脱原発宣言をするまで二十年かかりました。後発の日本は多くの制度を真似る事が出来ます。遠くない将来、再び脱原発宣言は可能だと思います。
 化石燃料の枯渇、二酸化炭素削減、核物質の最終処分問題と、これらを全て解決出来るのは、再生可能エネルギーしかありません。これらが抱える、コスト高、発電量の不安定性などは、今考えられているより早いスピードで解決してゆくような気がします。
 

prev top next