思い出すまま - No124 / prev top next

え・yasuda 「ヤ ほー」
 中国からGoogleの撤退
 
 今、中国政府とGoogle、アメリカ政府との間で熾烈な論争が繰り広げられている。注意深く僕は見守っている。
 GoogleはハッカーのGoogleのシステムに対する攻撃が多く過ぎるというのが撤退の理由にしているが、中国政府の検閲が一番の理由である。情報の自由と政治的安定を最優先とする中国政府との溝は深い。
 
 経済力が日本を抜き世界第二位となり、世界経済に与える影響も年毎に増している。そのうちアメリカを抜き世界一になるかもしれない。Googleとの問題は、真似の経済のままならこれでもいいが、世界をリードする立場では深刻な問題となる。中国スタンダードが世界スタンダードになるためには、情報の自由は欠かせない条件と僕は思うのですが。そして、情報の自由化は政治の民主化と進まざるをえない。
 
 それがいつ始まるか、僕が中国に対して一番興味のある事です。中国経済がこのまま棒上がりに成長はしない。いつか政治の民主化という混乱期をくぐらねばならないのは、歴史の必然と僕は思うのだが。
 
 中国は大きい。民主化の時期を特定するのは難しい。内陸部が一定程度経済発展を終える、五年、十年待たないと始まらないかもしれない。チベットやウイグル族の民族問題と開発による歪みの問題が連動すれば、何時でも起こりそうでもある。僕が危惧するのは、天安門事件以来、徹底的に民主派の活動を排除したままなら、次の政治形態を提示出来ずに、混乱の時期が長く大きくなる事である。
 
歴史は大きな曲がり角
 二十一世紀なりこの十年、また世界が変わる大きな兆候や事件が起こった。アメリカの同時多発テロ、昨年の金融バブルの崩壊。これらはアメリカの優位の時代が終わったということです。そして、世界は過去を学習してこの危機を最小限に押さえた。大規模な戦争というようなリスクは回避できたことは、大いに評価しいい。これから十年二十年、更に大きく変わるのだろうと僕は見ています。
 
 中国やインド、ブラジルが台頭するということもありますが、それより静かに進行している、僕等の生活の立脚するものが変わるということで。90年代から始まった、パソコン、携帯電話による情報革命は、僕等の生活を根底から変えました。そして世界がより情報を共有出来たことは、危機を世界中で共有し、危機回避の行動を推し進めることに貢献した。なら、その次に起こる変化とは。
 
 それは、エコロジィー関連技術の普及です。具体的ならには太陽電池、電気自動車といったものです。長年の技術の積み重ねにより量産化の一歩手前まで来ています。それは、パソコン、携帯電話における80年代のような段階です。双方との100万円を切る値段まで落ちれば、爆発的に普及し、社会の立脚基本構造まで変えてしまうからです。
 
 特に、ソーラーパネルの普及の意味大きいと、僕は思います。世界の二割三割の家庭の屋根にで取付ける事態となれば、これはエネルギー革命が起こるということです。エネルギー供給システムが根本から変わる事となります。エネルギー分野の民主化です。
 
 近代国家は情報やエネルギーや機関産業を押さえることにより、権力を維持して来た。情報分野に続きエネルギー分野で国家の独占が壊れます。(勿論、情報については、国家が管理して来たのは、社会主義体制ですが、自由主義体制下でも巨大マスコミによって独占されてきた。)インターネットは個人が情報の発信源になること可能にした。
 
 石炭が第一次のエネルギー革命で石油が二次のエネルギー革命、そしてソーラーパネルは第三次のエネルギー革命となるのだと思う。
 
 インターネットは軍事用に開発されたシステムで、中心をもたない。核攻撃に対して複数の司令と複数の連絡網により、一部の拠点が破壊されても、即反撃体制を組めるよう作られたシステムです。
世界は国家単位でまとまり、国家は中央と地方に別れ、中央にすべてのものが集まる構造でした。これからの世界は、国家の垣根が薄くなり、都会に偏って集中していた物や情報が分散化するとになります。
 
 人間の使うエネルギーは原則的に、太陽から降り注ぐもの以外は使わないのが、地球に一番負担を掛けずいい。化石燃料は原材料として使う以外は、エネルギー源として使う場合は補助的に。原子力エネルギーは、その後放射能の処理が後々まで大きな負担となるので、使わないのがいいと思う。
 
 
 
 小沢一郎
 マスコミや世間はせっかちで、表層の小さな事に殊更大事のように騒ぎ立てる。
 もちろん彼の政治資金は少額ではない。でも、野党時代の資金です。権力傘にした資金ではない。職務権限のない彼にゼネコンから多額の金が流れるとは、考え憎い。
 地検特捜に民主党の行政改革に反対する勢力の圧力が働いたと僕には見えるが。
 
 総理大臣一番近い人といわれ、今だに総理大臣にはなれないでいる。一度ぐらいさせてあげたいが、でも世間の気持ちはその先をゆく。自民党時代は「少しのダーティさは政治家の能力の内」だったのだが、民主党政権になったら「すべてに於いてクリーン」でなければならなくなった。コロコロ変わるなよ、無責任どもよ。と、世間にいいたい。
 
 彼は古い政治家です。今が最後の花の時期でしょう。政権交代を実現させ、この政権を安定したものにすることが、彼に与えられた歴史的使命です。今年の参議院選挙以降は、若い人に任せればいい。あんまり長く権力の座にいるのは、いいことではないと思います。
 もう、地方の保守的な人々も変わり始めた今、民主党も彼がいなくては政権を取れない軟弱さからは脱したと思います。政権交代のハードルが高かったのは、長い一党支配で、国民が保守的になっていたと言うだけです。流動化した今、彼の仕事の半分は終わったのです。
 
 
 気使い
 
日本文化を特徴付けるものに「気使い」がある。茶の湯など古典から車や家電といった現代の技術に至るまで、僕等の日常生活の隅々まで、気使いの心は生きている。何処の社会でも気使いや気配りの文化はあるが、庶民の日常生活の細部まで染み込んでいるとなると、日本的といえると思う。
 
 僕の若い頃、今でもそうだが、これは欝陶しいものの最大の反抗する伝統でもあった。「それは人を見る余り、自分を忘れている」と思えたからからである。
 
 古典文学などで主語がなく、状況説明や印象などでどんどん物語が進行して行く。それは自分とは自然や人間関係の中での自分で有り、そこからはみ出して自分は存在しないという、日本人の存在観、哲学があるからだろう。ただ同じ世界のもの同士ならそれでもいいが、立っている条件の違う者とは、意志の疎通は出来ない。
 
 戦争に負け、アメリカに占領されたことは、良かったと思う。自分という主語大切にする文化に触れ、きめ細かい技術を売り物にすることが出来る様なるまで、この伝統を普遍的なレベルまで高めることが出来た。主張するとこは主張し、気配りすべきとこは気配りする。この両方があって初めて、お互いが生きてくるのだと思いましす。
 
 今、根深く静かに日本文化が世界中に浸透している。これは、日本人が没個性的から脱却して自分を主張出来るようになったことと、比例しているのだろうと思う。日本人もやっと世界市民になれたということでしょう。
 
 ずうっと、素直に思うことをいうことが最良の僕の姿勢だと思ってきたが、それが時として人を傷を付けていることに、後になり気づく様なことがあり、「いけない」と思うことも多くなりました。気配りや気使いは大切。年を重ねる事に、使うべき時は気を使うべきだ。と思うようになりました。
 
 
 豊かであるということ
 
 日本人は馬鹿ですね。これだけ豊かなものに囲まれ、少し不景気になったら、大変だ大変だと大騒ぎする。物質的豊かさを求める事にばかり神経を使い、心の豊かさを求める事を忘れてしまった。身体ばかりでなく、心も肥満体質になってしまった。
 物は使いこなして始めて人間にとって有益なのです。「幸せ」とは感動です。どんな文明品も「幸せ」とは基本的に無関係、それを使いい新たな感動を得た時、人は幸福になるのです。
 歴史や伝統は知恵の集積です。古く貧しい時代も人は知恵を出し、人生を楽しんでいた。物質的には豊かな今日、古人の知恵と融合したら、多くの感動を感じる事が出来ます。
 これからは、古人の知恵を再発見することが大きな鍵です。心の鍛錬が大切。そうすれば便利な現代の機器も二倍三倍と有効に生かせるでしょう。
 
 
 
 
春です。
今回も愚痴を色々並べてしまいました。隠してもなあんにもなりません。馬鹿野郎と叫びたい時は叫びましょう。泣きたい時は泣きましょう。溜め込むのは良くない。そして前向きになれたら、それが一番いいことです。
 
悪いものは出揃ったんじゃなでしょうか。なら世界は明るくなるだけです。春ですね。植物や動物達のように素直に喜びましょう。
 

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