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 南天なんてん



南天の花






ナンテン(南天)は不浄を清めるということで、お手洗いの外に植えてあったりします。また,料理の飾りに南天の葉をあしらったり、ナンテンの箸というのも食あたりを防ぎ、長寿を祈願するということで好まれるようです。

 実は真っ赤で、雪兎を作ったときの目に埋め込みました。もちろん、耳はナンテンの葉です。

南天の実       

 

なんてん 〔めぎ料〕  Nandina Domestica Thunb.


 日本中部および中部以南の暖地の山林中に自生するが、普通は装飾植物と群れて人家の庭園に植えられている常緑低木である。幹は叢生して直立し、通常単一で円柱形、粗面で暗色,材は黄色である。枝の上部には普通枯死してのこっている短い葉柄がある。高さは2m内外が普通で、大きいものは稀に3mにもなる。葉は大形で、茎の頂に集っていて開出し、有柄、互生し、数回羽状複葉である。小葉は表面はなめらかで、葉質は皮質、皮針形で先は鋭尖形、全縁である。小葉の下およぴ葉柄のもとには関節があり、葉柄の基部はしばしば暗赤色を呈して鞘となり茎を抱いている。6月頃,茎の先に大きい円錐花序を出し、多く分枝して多数の小白花をつける。がく片は多数で重なり合っている、花弁は6個で舟状皮針形、なめらかで光沢がある。おしべは6個、黄色のやくは縦に裂ける。子房は1個、花柱は短くて柱頭は掌状、秋から冬にかけて多数の球形の液果が赤く熱し,美しい。時には白実のシロナンテン、一名シロミナソテ(var.leucocarpa Makino)また稀に淡紫実のフジナソテソ(var.porphyrocarpa Makino)というものがある。果実には種子が2個入っている。〔日本名〕南天燭あるいは南天竹の南天からついた。〔漢名〕南天竹、南天燭。南燭はシャシャソポ(ツツジ科)の漢名で,本種とは関係がない。 

-牧野植物図鑑-

 

 

 今もあるのだろか、御袋に聞いてみないと分からない。田舎の家の庭に小さな池があり、池の北東側に古い梅の木東南側に南天が植えてあった。緑の少なくなるこの時期、緑と赤い実は新鮮であった。雪の積もる会津で、雪の白と赤い実は鮮明で記憶に残っている。正月や小正月に家の中や玄関に飾っていたと想う。咳止めや魔除けの木であるとは後から知ったが、祖母や親父が大切にしていた。新宅(となり)のおじいちゃんから南天がどんなにいい木なのが聞いた記憶があるが内容は忘れてしまった。                         

(守)

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