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が背子せこが 捧げて持てる ほほ柏
  あたかも似るか 青き蓋
きぬがさ   万葉集 恵行えぎょう


皇祖神
すめろぎの 遠御代とおみよ 御代みよ
  い敷き折り 酒
飲むといふそ このほほ柏
    
(柏は、食べ物を盛る葉の意味)      万葉集 大伴家持


梢より 音して落つる 朴の花
  白く夜明くる ここちこそすれ

人の子は 涙を流し 朴の花
  恋することに 飽きて香を立つ     与謝野晶子


朴の花 白くむらがる 夜明がた
  ひむがしの空に 雷はとどろく      北原白秋






学名 Magnolia obovata
Magnolia : モクレン属  obovata : 倒卵形の

 Magnolia(マグノリア)は、18世紀のフランス、モンペリエの植物学教授「Magnolさん」の名前にちなむ。






薬効     腹痛
薬用部位   樹皮
生薬  名和厚朴わこうぼく






 「ほお」は「ほう」(包)の意で、大きな葉に食べ物を盛ったことからの命名。








ほおのき   (ほおがしわのき、ほおがしわ)   [もくれん科]
Magnolia obovata Thunb. (=M. hypoleuca Sieb. et Zucc.)
 山地や平地の林中にはえる日本特産の落葉高木で幹の高さは20mほど、直径1mぐらいになり、まっすぐに立ち,まばらに分校する。葉は大形で枝端に集まって開出し、有柄で互生、倒卵状長楕円形で全縁、先は尖り基部はせばまる。葉の長さはしばしば30cm以上にもなり、裏面は普通帯白色で細毛があり、葉質はやや厚く、あるいは薄くて硬く、若い葉は帯紅色で美しく,幼時には膜質大形の早落性の托葉(すぐ下の葉の)をかぶっている。5月頃、香りの高い大形の花を枝の端に開く。花は黄色をおびた自色で、花径は15cmぐらい、つぼみの時は緑色の大きい1個の鱗片に包まれている。花の柄は緑色で短かく太い.がく片は3個,淡緑色で紅色を帯びている。花弁は約9個,狭倒卵形,長さは6cmぐらい、花の中にはおしべとめしべが多数かさなり、花糸は鮮紅色で約は帯黄白色である。果体は大形の長楕円体で長さは15cmぐらいあり、秋に成熟し、しばしば紅紫色に染まる。袋果は多数で開裂すると各々2個の赤色の種子を出し、白色の糸状の種柄でたれ下がる。材は軟かく、きめがこまやかなので、昔から刀の鞘に賞用され、また版木などに用いられる。葉は食物を包むのに用いる。
 [日本名]古名のホオガシワは多分昔この葉に食物を盛ったのによるのであろう。今日でもなお食品を包むのにこの葉を使う地方もある。[漢名]厚朴、商州厚朴、浮爆羅勤はみなホオノキではない。
-牧野植物図鑑-



  朴で思い出すのは、「パク」という朝鮮半島の姓です。パク、朴は由緒ある姓です。古代新羅の王族です。金も新羅の王族の姓です。新羅は部族連合が王政に進化したので、各部族が王様を出したので、王家の姓が複数あるのです。
 先祖の姓を大切せるのです。そこが日本と決定的に違います。源氏が増えすぎて分かりにくいとなれば、支配する地名が通称の姓なり、それが固定化してしまうのが、日本の姓や苗字が世界一多い理由です。むしろ日本の方が特殊なのです。






  朴の木は幼い頃、風車を作って遊んだ。木蓮科なので、木の皮と中の硬い部分が分離するんです。枝の芯を抜くと、皮部分が中空の管となります。葉っぱが同心円についていますので、中空の管に葉っぱがついた状態になります。葉っぱの片面を切り落とし、中空の菅に少し小さめの棒を刺すと、風車になります。     (ま)


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