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吾が園の 李の花か 庭に散るは
    だれのいまだ 残りたるかも
            万葉集  大伴家持



葉がくれの 赤い李に なく小犬
                  小林一茶



病間や 桃食ひながら 李画く
                  正岡子規




   




「酸桃」とも書く。

3月29日の誕生花

花言葉は
「忠実、貞節、独立」








       李下に冠を正さずor李下の冠

 「李下」とは、すももの木の下、という意味。すももの実を取るつもりがなくとも頭の冠をいじっているとすももの実を取ろうとしているように 見えてしまうことから、疑われやすい行動はしないほうがよい、という意味。




   




春の花「桜梅桃李おうばいとうり」の花の特徴

花柄(花を支える茎)花数花びらの先
桜の花長い花数が多くて房状に咲き割れている
梅の花ない花芽が1節につき花が1個丸い
桃の花短い花芽が1節につき花が2個尖っている
すももの花長い花芽が1節につき花が3~5個丸い



   




す も も       [ばら科〕
Prunus salicina Lindl. (=P. trifolia Roxb.) 
 支那原産の落葉高木で、日本には最も古くから渡来して来ていたものと思われる。現在ではひろく果樹として栽培されているが、また野生状態になっている所もある。木は高さ3m以上になり、枝は多数分枝して横にひろがる。若枝には毛がなく、光沢がある。葉は互生し、細長い長楕円形または倒皮針形、あるいは倒卵状皮針形、長さ7cmにもなり、先端は鋭形または鋭尖形、基部は鋭形で有柄、表面は主脈に沿ってわずかに毛があるが、他の面は無毛。春に長い花柄をもった花を1~3個、散形花序につける。がくは長倒卵形で5片。花弁も5、白色で楕円形,雄しべは多数,雌しべは1。花柄はがくの2倍ぐらいの長さがある。核果は球形、赤紫色または黄色に熟し、酸味に富んでいるが、完全に熟すると甘く、生で食べられる。ボタンキョウ、ヨネモモ(イクリ)、トガリスモモ(パタソキョウ)等は本種の変種である。
 〔日本名〕酸桃の意味で果実は酸味が強いからである。〔漢名〕李。西洋スモモ(P. domestica L.)は、いわゆるプラム(Plum)であり、果実はスモモに似ているが、葉は比較的幅広く、倒卵形であるので、区別できる。
-牧野植物図鑑-






 春の代表的な花桜梅桃李。その花びらの違いなど調べてわかった。すももはその中で影が薄いが、日本だけの話ですね。これらが咲いて初めて春です。(ま)


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