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やたの ひともとすげは こもたず たちかあれなむ
  あたらすがはら ことをこそ  古事記 下仁徳 天皇



やたの ひともとすげは ひとりをりとも おほきみし
   よしときこさば ひとりをり   古事記 八田若郎女



山菅の実ならぬことを我れに寄せ
    言はれし君は誰れとか寝らむ   万葉集 坂上郎女



あしひきの名負ふ山菅押し伏せて
    君し結ばば逢はずあらめやも  万葉集 柿本人麻呂



咲く花は移ろふ時ありあしひきの
    山菅の根し長くはありけり   万葉集 大伴家持




 











 かさすげ  (みのすげ、古名すげ)     〔かやつりぐさ科〕
Carex dispalata Boott 
 沼沢水辺の地にはえる大形の多年草で、また往々水田に栽培される。茎は多数叢生し多くは群落をなし高さ1m内外ある。根茎は短かく粗な地下茎を泥中に横走する。茎は直立し太いが鋭い3稜柱でざらつき、脚部には褐紫色の鞘状葉がある。葉は根生して茎に互生し、葉鞘の内側は網状の繊維に分裂し、葉身は幅広い線形で幅は5-8 mm位,平滑で強靱である。5~6月頃茎の頂に長さ5~8cm位の広線形汚紫褐色の雄花穂を着け、そのやや下方に2~3個の円柱状雌花穂を斜めに出して着ける。雌花穂は長いものは10cmを超え、最下のものは、顕著な包を伴い、往々先端は雄花部となることがある。雌花の鱗片は卵状皮針形で鋭く尖り、紫褐色、縁は白色、中脈は緑色。果胞は僅かに鱗片より長く卵状皮針形、先は鋭く尖り無毛。柱頭は3個。
 〔日本名〕葉を乾かして蓑(みの)笠(すげがさ)等を作るので、この名がある。
-牧野植物図鑑-



 



 小さい頃記憶だが、冬場になると、父が蓑の修理や新しく作っていた事を思い出す。すげでショルダーバッグを作り出す、僕のファッションのステータスにしていた事もある。
 菅は大きは稲の仲間ですが、イネ目、カヤツリグサ科、スゲ属、カサスゲ C. dispalataとなる。
 雨具や防寒、日傘として人間生活にはなくてはならない、有用な植物です。フッションいい素材です。(ま)


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