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犬ふぐり 星のまたたく 如くなり
           高浜虚子


足許の 皆よろよろと 犬ふぐり
           稲畑汀子


寝ころべば おおいぬふぐり 花盛り
           山帰来


犬ふぐり 春を枯れ野に ちりばめり
           まもる





【別名】
瑠璃唐草、天人唐草、星の瞳
ひょうたんぐさ

【花言葉】
信頼、誠実、神聖、清浄

「ふぐり」とは睾丸のこと。実が犬の睾丸に似ているので名付けられた。( ↓ 写真)




    




おおいぬのふぐリ              〔ごまのはぐさ科〕
Veronica persia Poir.
 ヨーロッパ原産の二年草で、明治初年(1870頃)に帰化植物として日本に入り、今は畑や道ばたに普通にみられる。全体イヌノフグリより大きく、茎は基部で枝わかれして地上をはって四方に広がり、長さ15~30cm、柔らかな毛がはえている。葉は下部のものは対生、上部のものは互生し、卵円形で先のにぶいきょ歯をもつ。春、茎のわきから花柄をのばし、あい色の条をもったるり色のかわいらしい花を開く、がくは深く4片にさけ、裂片は狭卵形で先は鈍形である。花冠は深く4片にさけて筒部はごく短く、径約8mm、上裂片は幅広く円形、下裂片は小さい。2本の雄しべをもつ。果実はイヌノフグリに似たさく果でやや扁平な倒心臓形、数個の大形の種子をもつ。種子は長さ1.5mm、楕円形で腹部にへこみがある。
-牧野植物図鑑-




    




 早春の土手や道端に澄んだブルーの可愛らしい花を咲かす。枯れた野で、いち早い緑や花で和ましてくれるので、うれしい花です。余りに小さいので僕のカメラにはよく写らない。虚子は「星」と形容したが、まさしく早春の小さな宝石です。(ま)




こちらは在来種の「犬のふぐり」、大犬のふぐりより幾分小さく青紫の花をつける。もう大犬のふぐりにすみかを奪われ、見つけることが難しい。




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