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マニさん来襲
あれは去年の大晦日、電話に出ると「ディス・イズ・マニサン!」という妙に元気な声がする。声の主は前回、前々回に来日したときに、ギャーテーズと共演していただいた、ドラム超人『マニ・ノイマイヤー』自称通称マニさんだ。
「ゴールデンウィークに日本で公演をしたいので、東京でBEM-sanと共演するコンサートをひとつふたつ企画できないか。キャプテントリップにも連絡して、他のコンサートも含め協力して欲しい。ガヤテーズ(ギャーテーズの事)の清僧さん達は元気ですか?私は1月5日からインドのゴアに行っちゃいます。だから3ヶ月間は連絡がとれなくなる。それまでによろしく。」こんな内容だった。前回のツアー時、いろいろ企画・連絡・実行に走りまわったのを覚えていてくれたのだ。ギャーテーズの面々は事務連絡能力ゼロだし、大変だったっけ。
「日本のゴールデンウィークを知っているくせに、日本のお正月はみんな休みで、ブッキングはおろか連絡さえつかない事を知らないのか!このヒッピーZZEめ!」という事で、ほったらかしにした。で、ゴアから帰って来たら次は「ニッポンに是が非でも行きたい。」と勝手を言うし。
夏は毎年ドイツの田舎町で「グルグルきのこ祭り(CDジャケットを見る限りそれ以外の名前は思い浮かばない)」をやっているからダメだそうだ。結局、無理矢理6月下旬、来日公演。準備期間が短すぎて、もうどうしようもない。 しかし来れば一緒に演奏したいし・・・という事で行きがかり上1週間、お世話をする事になってしまった。
マニさんはドイツのプログレバンド『グルグル』のドラマー/リーダーとして有名だが、20代でヨーロッパを代表するフリージャズバンド『グローブ・ユニティ・オーケストラ』に参加している。マニさんって元々はジャズマンだったのネ。1998年の時もヨーロッパで一番最初にフリージャズ・ピアノを弾いたという師匠筋(=若きマニさんを見出した)の『イレーネ・シュバイツァー』というお婆さんと一緒に来日。余談だが、この人の演奏はジャズというよりは現代音楽に近い感じ。
この年は、故吉沢元治氏が健在で、ギャーテーズに参加していただいていたのだが、丁度その時は、ワークショップをやるとかで渡米してしまった。両人は年齢に関係なく、常に新しい音を求めている点が共通している。楽器や環境の違いからか、ノイズとトランスという様に方向性は違うのだが・・・・特に吉沢さんの変なエレクトリックは他にまねできない独自のものだった。巨匠の激突セッションが実現していれば、さぞかし見もの=聴きものだったに違いない。「惜しい人をなくした‥‥」と痛感し、改めて吉沢さんの冥福を祈る。
さてマニさんは、ドイツのバンドで有名になったが、スイス人で御歳62歳。前回の2001年は角田住職が破門になってお寺を追放される前なので、ギャーテーズにもまだ清僧3名がいた。そこで富士宮の弘願寺にマニさんを連れて行き、本堂でパーティ。インチキジャズセッションをやったり、本人の希望で座禅をやったりして充実していた。
吉沢さんと同じく、マニさんも清僧さんの中では大愚さんがお気に入り。おそろいの骸骨パーカッションでキメたりしていた。2枚組の『ギャーテーズ第2集/ギャーテーズ、マニさんに遭う』(キャプテントリップ・レコーズCTCD-181/182)のジャケット写真でもそれが伺える。ギャーテーズが清僧さんのおかげでマニさんや吉沢さんと演奏する機会を得た事は間違いない。清僧に合掌!
マニさんは、すっかり極東の知的障害者と演奏する気になってしまい、それを実行してしまう点でも、ただ者ではない。勿論テクニカルなドラミングの腕もただ者ではないが・・・東京タワー蝋人形館にマニさんの蝋人形がある。これはオーナーの藤田氏の極端に偏った趣味の領域で、「金持ちのイカレ方はこうだ」という見本だ。その対象になったマニさん自身も相当イカレている。「マニ」という三文判を作ってもらい、そこらへんに押しまくったり、年のくせに、見に来たねーちゃんにしつこくせまり、思いきり拒否されたり、半端ではない。
いつも首からMDウォークマンを吊るして、フィールドレコーディングしている。面白い音がすると、ニワトリのように音のする方へ行ってしまい迷子になりそうになる。気の向くまま無計画に録音し続けるので、MDディスクや電池がすぐになくなり、とんでもない時に電器屋を探すはめになる。前回、録音したネタが具体的にどのように作品になっているか、会ったら聞いてみようと思う。いらっしゃいマニさん。
長嶌"BEM"宏
──── Mani Neumeier Japan Tour 2004 ────
─ マニ・ノイマイヤー ジャパン・ツアー2004(PAK=長嶌BEM担当日程) ─
● 6月22日火曜 Open 18:00 Start 19:30 国立 地球屋 ●
マニ・ノイマイヤー・ソロ / マニ・ノイマイヤーwith P.A.K.(長嶌BEM & 川合AKA)
チャージ 当日2,000円 前売り1,800円 1ドリンク別500円
● 6月23日水曜 Open 18:30 Start 19:00 池袋ロサ会館B2F Live Inn Rosa ●
マニ・ノイマイヤー・ソロ / Ijar Connect
/ マニ・ノイマイヤーwith P.A.K.(長嶌BEM & 川合AKA)
チャージ 当日 2,800円 フライヤー持参割引 2,500円 前売り 2,300円 1ドリンク別500円
● 6月24日木曜 Open /Start 23:00 渋谷 ロックウエスト(オールナイト) ●
「Dip Aura」 マニ・ソロ / マニ + L?K?O + ULU vivo TATEYAMA
/ [DJ] HI-GO, ERA, ULU vivo TATEYAMA
Fee : 2500円(at door) 2000円(with flyer)
● 6月26日土曜 14:00~17:00(会場予約13:00~18:00) ●
マニさんのドラム&パーカッション・ワークショップ
「7grooves + special sounds + percussion with Mani-san」
杉並区井草地域区民センター
受講参加料3,000円、聴講料1,500円 / 受講者10人限定、聴講者30人限定
──── この他に ────
6月18日(金)大阪 firefly
6月20日(日)滋賀 酒遊館
6月21日(月)名古屋 DAYTRIP
6月27日(日)横浜 CLUB24
6月28日(月)東高円寺 U.F.O. CLUB
もあります。こっちは若者セッション。
──── 詳しくはホームページでどうぞ ────
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──── 問い合わせ予約はメールで ────
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皆様のお越しをお待ちして居ります。
なお、これと同じ文章が長嶌君のホームページにも載っています。興味のある人は →ここ
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