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  吉沢元治殿
               死者への手紙
 
生きている人間たちより穏やかな顔をして、
生きているときよりも健康的な顔をして、
 
人に眞正面から自分をぶっつけて、
攻撃的な自分の音を浴びせて、
 
今はキット、時空に残音を放ち、
その結果、
  その音は人々の全身に降り注ぐ光の様に、
 
いつまでも思い出した時にやって来る。 
職人の棟梁のように生き続けた
         最後の音楽野朗。ヨ。
又。会おう。ヨ。
                       天野 翼拝
           
                         (建築家)

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