思い出すまま - No187 /  prev top next

 コロナと日本
 中国や韓国はIT技術を活用してコロナの蔓延を阻止した。日本は人海戦術!FAXでやり取りして、保健所の職員が電話で聞き取り、クライスターを阻止しようとしている。
 IT技術を活用すれば、早い。しかし個人情報は無視されたり、人権侵害を非常事態という正義で無視する。問題は長い目で見た時の影響なのです。コロナは阻止出来るが、傷つけてしまった人の心は元には戻らない。
7/5、日の出イオンモール、
みんなマスクしている。
 
 PCR検査の拡大を医療官僚や医師会は強行に反対した。過去の薬害事件の苦い経験の記憶が、誤審による二次被害を恐れたからです。今は早急にその善悪を判断すべき時ではないかも知れません。二年三年経ち、コロナ騒動が治まった時に、総合的見なければ分からない事かも知れないのです。
 総理大臣が記者会見までして、アビガンの早期使用押し進めた。厚生省の医療技官は反対して、結局アビガンは治療薬として認定されなかった。
 これからワクチンや新たな治療薬についても、医療技官と社会の要請のバトルは続くもの思われます。
 
 何事にも慎重な日本のやり方。新しい技術を安易に採用しない事。何やら大きな哲学的な意味合いも含んでいるような気がする。
 
 日本の薬の暗い過去
 医療技官や医師会がPCR検査や治療薬の認定に慎重なのは、それなりの歴史があります。彼らは日本の薬事行政の暗い過去の払拭に、多くの時間をかけてきたからです。
 時代は戦前まで戻ります。満洲に医者や化学者で構成された731部隊という生物、化学兵器を開発する機関がありました。そこでサリンなどの研究がなされたのです。ただ戦争には使われる事はありませんでした。一番の問題は、捕虜やスパイを使い多くの人体実験をやった事です。
 
 戦後、彼らはアメリカ軍と取り引きをします。生物化学兵器の開発をしていたアメリカ軍にとり、流石に人体実験迄は出来ませんでしたので、731部隊の資料は貴重だったのです。彼等は戦犯を免れ、日本の薬事行政の中枢に潜り込むことになります。
 一方アメリカ軍は兵器の開発が進み、ベトナム戦争の枯葉作戦まで進むことになり、世界的非難浴び、生物化学兵器の開発をやめることになります。
 日本では731部隊の人権軽視の思想は、多くの薬害事件を引き起こすことになります。90年代のミドリ十字のHIV事件まで続くことになります。
 
 そう言った歴史があるので、一概に彼等を保守的だと言えないのです。
 
 李登輝さん死亡      
 7/30 享年97歳、農学経済博士、政治家。台湾の偉大な政治家です。日本贔屓でも知られています。
 
 台湾は共産党に敗れた国民党が大陸からやって来て、台湾支配しました。議会はあったのですが、形だけで、終身議員が占めていました。
 国民党は革命政党なんです。中国を統一する事、台湾ではないのです。それ故に論理や軍事には長けていたのですが、行政官としての実務は苦手だったのです。
 李登輝さんは台湾出身の行政官として、政治的言動は控え、実務に専念することになります。そして蒋介石親子の信頼を得て、地位を上げて行きます。
 
 事の始まりは天安門事件です。彼は国民党の副総統にまで上り詰めていました。いずれ台湾も民主化しなければ中国本土のようになる。古参の国民党員に、民主政治の必要説いて周り、一つずつ実現していったのです。正に血を流さない革命を実現した人です。
 
 戦前、日本の武士道に惹かれ、京都大に入学したりしていました。共産党員であった時期もあり、アメリカ留学もしています。それ故に世界情勢を知っ上で、台湾の進む道示すことできたのだと思います。
 国民党はその後、共産中国との敵対関係を見直し、共存へ政策変更します。更に独立色を強めた李登輝さんを、当時野党だった、民進党が継承するようになります。
 国民党に耐え、中国の圧力に耐える。しかし台湾人としての誇りは失わない。そんな心の強さを、今の台湾も継承していると思います。
 八月のはじめ、近くに住む葉子ちゃんを
連れ、相模湖町のサブちゃんの畑のジャガ
イモもらいに行く。
 
 中国の弱み
 毎年中国の避暑地北戴河に共産党の長老達が集まり、非公式の会議を持たれています。北戴河会議と言われる影の会議です。現役の共産党幹部と旧幹部、長老達の会議です。実質的な、中国最高の意思決定がなされる場所です。
 今年は長老達から、習近平に「アメリカとが激化に刺激し過ぎるな。」「世界を敵に回す前に、味方を作れ」等の注文が出たということです。マスコミに漏れ伝わってきます。表向きは、共産党の行末を案じての発言ですが、本音は別のところあるようです。
 
 中国の富裕層はアメリカに多額の資産もっています。共産党高官とその家族は、富裕層の中で大きな力を持っています。息子や娘を留学させ、アメリカ国籍をとり、中国での立場が悪くなったら、アメリカに逃亡する。余生は愛人と暮らす場所!中国という社会を信頼していないのです。長老達本人はともかく、子供達は富裕層として、いずれ中国を離れることを考えているのです。そんな中で出てきた、アメリカ政府によるアメリカ国内の共産党幹部の資産凍結は、彼らの第二の人生潰してしまう恐れが出てきたのです。
 ウイグル、香港に関わった高官の資産はもう凍結されています。トランプ政権いつでとそれを拡大する姿勢を崩していません。長老達やその家族にとり、それは最も痛いことです。習近平批判は、切羽詰まった切実なものだったのです。
 表には出ない、ボデーブロウのように効いてくる話かもしれません。
え・ちえ 
 中国共産党は貧困層の政党ではありません。建前と内実は大きく乖離しています。内実は富裕層、利権層の利権団体と化してしまったのです。経済と政治、領土問題、一国二制度、人権問題などは多くの国民が離反しないための表の理由でしょう。富裕層を締め上げるのが、アメリカの取る一番効果的政策かも知れません。富裕層の離反が一番怖い、なんか笑っちゃいますね。
 でも、先は読めないですね。第二次冷戦ととも言われますが、政治的には資本主義と社会主義の対立ですが、経済的は相互依存が進んで、政治的な思惑通りには動きません。
 コロナ以降、世界はどの方向に動くのでしょうかね。
 

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