思い出すまま - No183 /  prev top next

 香港の民主化
 11/24日曜日、香港で区議会選挙が行われた。今まで一度も多数派をとることのなかった民主派が、圧勝した。投票数でも親中より大幅上回った。
 区議会は香港政府に提言するだけで、政治の決定権はないけど、市民の数少ない制度化された意志表示の場です。これまでのデモの正当性、香港市民の大多数の支持である事が確認されたことになります。この意味合いとても大きいのです。世界に「香港市民は更なる民主化を求めている。」と示したからです
 
 六月のデモ以来、中国政府による様様な妨害、プロパガンダがなされてきました。しかし、市民の香港の中国化反対と民主化は萎える事なかった事が確認したわけです。それに反し、親中派勝利とたかをくくっていた中国政府の衝撃は大きかった思われます。
 アメリカ議会は香港民主化法を成立させました。アメリカ政府による一国二制度のチックとそれに反対する勢力、個人への制裁が可能になりました。外からの大きな力です。
 中国メディアには登場して来ませんが、中国には嫌中国、嫌共産党と言う人々が二割三割存在します。共産党内にも、現政権を批判する人々も多数おります。明らかに経済は停滞、減速の方向に進んでいます。経済成長が共産党一党支配の正当性を示す一番の事なら、支配のタガは弱まっていると言う事です。
 
 
 「反日種族主義」
 本屋さんの前を通ったら、店頭にたくさん並べてあるので、ついつい買って読みました。日本人から見たら、僕の韓国への見方とは大きな違いはなく、現在韓国ではどうしてこういう見方出来ないのか、不思議です。
  著者達が言うように、形の民主化は出来たが、精神的にはまだまだ分かって居ないと言うことでしょうかね。自由という意味が。 「自由な発想で、様々な見方があることを容認し、討論する。実際に行動し、その結果で判断する。その総合力が、民主主義の本当の力」という事を理解していない。
 古代の日本と朝鮮半島は大差ない社会だったのですが、いつの間にか大きな違う社会になってしまいました。多様性を認める社会と認められない社会です。
 日本に併合された事は悪いと決めつけるおかしくなるわけで、仕方ないじゃありませんか。その中で良い部分をたくさん見つければ良いではありませんか。日本人ならそう切り替えてますね。おかしな国です。
 今回、注目すべきことは、「反日の心理構造を批判した本が、ベストセラー」になったことです。日本人が言っても聞く耳を持ちません。同じ韓国人なら、変わる可能性が出てきたと言うことです。
早速、徴用工像のイメージの盗用で裁判になっています。一つ一つ、歴史誤認、身勝手な解釈を潰してゆくほかない。韓国社会の最大の問題は議論がないと言うことです。「帝国の慰安婦」同様、公の場でも、本でも反論すればいいのに、裁判とか物理的に排除する方法をとる。多様な考えがあるのが民主主義です。反対意見もそれは国の財産であり、社会を豊かにしていることなのに、それが分かっていない。未だに未成熟国家なのです。
 しかしこの本が十万部以上売れていると言うことは、反日一辺倒の韓国社会が変わろうとしていると言うことです。これが一番重要なことでしょう。
 
 慰安婦について
 この本の著者の一人、李栄薫氏によると、慰安婦は戦後韓国内では、韓国軍慰安婦、米軍慰安婦、ベトナム人慰安婦といました。彼女らの残した手記などによると、その実態は日本軍慰安婦より悲惨だったそうです。強制堕胎も多くあり、避妊具使用、報酬の保証など日本軍慰安婦が一番管理が徹底していたことが分かります。付け加えるとベトナム戦争時の韓国軍による多くの私生児は、社会問題化されています。
 「兵士の性的暴走による私生児や性病の蔓延の阻止、地元住民の反発阻止。」に、旧日本軍の慰安婦制度は効果があったといえるのではないでしょうかね。
 僕は理屈ではなく、少女像が出た時、強い感覚的違和感を覚えました。被害者のためではなく政治的プロパガンダの嫌な臭いです。
 性的なものは女性なら隠すものです。公にしても出来るだけ必要なこと以外は表に出したくないものです。少女像はそういった大多数の元慰安婦の皆さんの心情を汲んでいないのです。それで色々調べてみたのですが、僕の感じた直感通りでした。慰安とは関係のない写真の盗用てす。嘘から始まり、新たな嘘を重ねたガラクタです
 
 李承晩は自由主義者
 李承晩については誤解して覚えてていたかもしれません。根っからの自由主義者、朝鮮王朝時代からの自由主義者で、投獄されています。リベラリストであったが故に、アメリカの支援を受けることが出来たのです。彼は日本に関しては、いずれ併合時代の財産を取り戻しに来ると予想し、それを阻止するため防衛を張り巡らした。李承晩ラインなどですね。不幸なことに韓国では彼の思想を継承する人はいなかった。
 そうだったとしたら、日本の戦後の対韓政策は間違っていたかも知れません。李承晩と膝を詰めて話し合えば、打ち解けられる部分も多かったかも知れませんね。吉田茂もリベラリストです。膝を詰めて話し合えば、彼の日本への警戒を解くことが出来たかもしれません。少なくとも軽減できたでしょう。今日まで問題になっている竹島問題や反日の根の軽減も可能だったかも知れませんね。
 戦後の混乱期です。双方の政治家に余裕がなかったと言うことでしょう。
 
 中村哲 医師の死
 ペシャワール会の中村哲医者が殺されました。アフガニスタンの復興に生涯をかけた、医者の死は、現地のみならず、世界中からの失望が伝えられています。大変な人を亡くしたました。合掌!!
 
 内戦が長引くのは、国土が荒廃し、仕事がないからです。主義主張のためにで無く、食べる為にテロ組織に加担する為です。中村医者は彼らに仕事を与える為、井戸掘り、水路を作り、食料の確保に努めて来たのです。
 
 中村さんというと僕は花と龍のモデルになった、母方のおじいちゃん、玉井金五郎を思い出します。北九州若松港の荷揚げ人夫の親方で、刺青を入れた任侠人です。
 かつての日本は社会からはみ出た人々を、「親分」と言われる人々が仕事を与え、生活を支えて来ました。それが任侠です。本来は犯罪組織、暴力団団とは関係ありません。人情に厚い人という意味です。
 中村医師は、現代版の任侠をしていたという事ですね。
 
え・ちえ
 イギリス議会、保守党勝利!
 これでEU離脱は確実になりました。遠くから見ていると、何が問題でそうなっているのか、なかなか見えて来ません。労働党が悪かった、国民の不満を吸収出来なかった。古い左派のイデオロギーから抜け出れなかった。EU残留を明確しなかった。ですかね。
 移民がふえるとかマイナス面は分かるのですが、経済的にはEUに留まった方がいいに決まっていると思うのですが。
 かっての大英帝国のプライドが許せないのでしょうかね。EUの決定権を大陸、ドイツ、フランスに奪われることが、我慢ならないのでしょうか。
 
 こうなると次は、スコットランドのUKからの離脱が浮上してきます。スコットランドはEU内を希望していますから。
 かっての世界帝国は、中世の小国に戻る!ですかね。
 日本にとっては、EUを離脱したらTPPに加入すると言っているので、より近くなるのですが。
 
 
 お線香
 八月に死んだ、田原口君のお線香をあげに、十二月十九日、板橋の自宅に行ってきました。少し気持ちの整理がつきました。
 訃報の連絡を九月初めに受けたので、死んでから随分経ってからですので、急ぐ必要はないと、暇になる今まで先延ばしにしていた訳です。
 十年は早過ぎます。なかなかしんどい!合掌!
 
 田原口は僕より少し年下、僕と同じ福島県出身、西の外れの僕と彼は南相馬北東の外れ。福島県人の生真面目さは、強いて言えば彼の売り物。
 アルバイトで始めた看板屋の仕事を、生業にして来た。家を建て子供を育てた。家を建てたというのでみにいった。将来暇ができたら絵描きに戻と、その時のためのアトリエまで用意していた。
 最近は、実家が津波で流され、死者出なかったが、家族は離散、お父さんお母さんが一時、彼の家に避難していた。
 子育ても終わり、画家に復活、個展を二回開いた。だからこれからの十年は、夢を花開かせる大切な時間であったはずなのだが!残念!
 残った僕らは彼の分も、しっかり生きる他ない!
 
 
 

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