思い出すまま - No177 /  prev top next

 アメリカ中間選挙、そして中国
 事前の予想通りの結果でホッとしています。若者と女性が民主党候補に入れたこと、女性議員が増えたこと、あたりが良かったのではないでしょうか。
 アメリカの政治の動向は世界に与える影響が大きく、二年前荒れ狂った、熱狂的右派の嵐は、これで収まるのではないでしょうか。これが世界にとって一番良かったのではないかと思います。EUが極左の台頭で分裂するようなことになったら、それこそ大変なことです。
 
 次は対中国外交ですね。トランプはこれで強硬派を崩さなくなる。国内が思い通りに行かなくなる分。と言われていますが。対中国に関しては良いことではないでしょうか。
 対日本に関しはあまり心配していません。
 
 心配は、米中摩擦に乗じて漁夫の利を得ようとする日本の根性ですね。目先の利益に目が眩んで後で大損をしかねません。
 米中の問題は世界の覇権の問題なのです。中国は日本とは別の政治の仕組みの国である事を忘れては困ります。選挙で選出された人が政治をしている国では無いのです。中国人を代弁している政治では有りません。巨大な利権団体が仕切る国なんです。社会主義という理想は死んでいます。いつでも裏切りますよ。
 
 
 お米
 農協の出す雑誌に「家の光」というものがあり、第二次大戦後、全国の農家の生活改善に大きな影響を与えてきた。豊かな農村のイメージとして、村の周りには田園が広がり、黄金色の稲穂が垂れている。というものが定番であり農村はそういう風景であると焼き付けてられて来た。
 しかし最近読んだお米の本によると、それは近世、江戸時代以降、明治以降の農村の風景であり、少なくとも江戸時代以前は、稲穂は水田の三分の一程度しか穂は垂れていなかった。残りの三分の二の田圃は休耕田で、地味の回復待たなければ、お米の作付けは出来なかった。
 誰でも毎日白いご飯を食べられるようになったのは、明治以降で、普段はヒエ、粟、そばなどの雑穀類、芋類など様々な食材だったのです。江戸の町人が白いご飯を銀シャリと言って、特権意識を持ったのも、そう言った事情だからです。しかしそれ以外の土地の人は、その雑食ゆえに、カッケにならず健康を維持できたのです。
 
 日本人がお米を作り始めたのは弥生時代ではありません。縄文中期、6000年前には焼畑によるお米作りが始まっているのです。縄文晩期に水田農法が始まって弥生時代にはいる訳ですが、連鎖障害の為、休耕田の多い農法で、一気に水田化が進んだ訳ではなく、ゆっくり時間をかけて、移行していったのです。
 また、弥生人という異民族が大量にやって来た訳ではありません。水田農法はそれを知る少数の渡来人、時には縄文人が朝鮮半島や大陸に行き学習して、日本列島に伝え変わっていったのです。縄文人が農業の可能性を知っていたことが大きいと思います。
 縄文時代の焼畑が遅れた農法ではありません。自然と調和した、手間のかからない、焼畑一年目はかなりの収量が得られる、有効な農法だったのです。
 
 
 韓国、民主化、左派政権
 基本的に民主化は良い事だと僕は考えています。多様な考えを人々が発言し易くなり、多面的に物事を考えられるようになるからです。
 文政権になり、慰安婦や徴用工と言った反日の度合いが過激に出てくるのは、ある程度は仕方ない事です。強く反日を主張する事が、民主化の流れ、保守政権に抑えられていた主張と、ある部分では誤解が生んだものです。しかしそれが国際基準に即してたら、通らない事と分かれば、修正せざるを得ないと自覚する訳ですから、野党では反対するだけで、責任を伴わない主張ですので、多少過激になるのは仕方ありません。
 最近、徴用工の補償を韓国政府に求める集団訴訟が提訴されました。これなども、日本企業に保障を求めると言った一辺倒ではなく、韓国政府が十分に補償してこなかった、という考え方の見直しが進んだ結果だと思います。
 慰安婦の話も、軍事政権がアメリカ兵士相手の慰安施設を持っていたことや、ベトナム戦争時の韓国軍の性的暴力、旧日本軍慰安婦と当時の韓国社会の差別、など女性の人権問題として総合的に見た時、いずれ見直しが進むものと僕は期待しています。
 韓国の日本文化ブームは衰えようとしないし、渡日する旅行者もも減りません。庶民レベルでは日本認識の見直しは進んでいると思われます。それが政治的な見直しとなると時間が必要です。
 
 
 中国、自由について
 米中貿易戦争は益々激しくなり、新たな冷戦の予感さえする。Hauwai排除はアメリカ政府からソフトバンクが直接警告を受けたと、ニュースは伝えている。近未来の情報産業の覇権、更に政治的覇権戦争の色合いが強くなって来ています。
 10月にペンス副大統領の演説がアメリカ政府の基本的な態度です。近未来の世界の覇権をかけた、正しく新たな冷戦の宣言に他ありません。情報分野で中国の機器やソフトを世界の基幹にしてはならないという強い意志です。
 1980年代から90年代かけ日本のit技術が一歩アメリカ抜いていました。それを止めたのはアメリカの政治力です。今回の対中国の方がより深刻です。最後の対共産主義戦争になるという事です。
  豊かになれば、民主化、自由化が進むという、近代経済発展のセオリーに中国は沿っていないからです。今までの対中国政策はこのセオリー通りに中国は進むだろう、いずれ豊かになった人々の自由を求める声が中国を変えるだろうという予測の上に作られたものだったのです。技術や情報の流失も規制してこなかった訳です。しかし中国はそうは進んでいない。逆に国家の支配が日々強くなっている訳です。
え・ちえ 
 中国に個人の自由はありません。企業も個人も国の要請に協力しなければならないという法律まであります。また個人の情報は全て共産党が全て知ることが出来ます。銀行、インターネット決済それらに登録された個人の情報は全て筒抜けです。
 人工頭脳を使った個人の評価システムも完成に近づいています。中国のインターネット決済と提携すれば、中国以外の銀行やカードの情報が中国政府に筒抜けなる訳です。
 中国は、元々自由の象徴、国家に管理されない技術として生まれた、インターネットを、国民管理のシステムに作り替えてしまったのです。恐ろしい事です。自由と対局にあるのが、中国の情報技術であり、情報産業です。
 アメリカ政府の昨年の決定は然るべき決定であると僕は思います。中国人の豚小屋から解放しなくてはなりません。そうしないと豚小屋のシステムが増殖し、世界を豚小屋化する危険があるのです。今がその瀬戸際です。日本も対岸の火事ではありません、日本も巻き込んだ、戦争なんです。共産党という巨大利権集団が崩壊させるための戦争であることを肝に命じるべきです。
 党の規律違反とか基準曖昧な倫理規定で汚職撲滅難は出来ません。要職にある人間の資産を公開すればいいだけです。国民に説明できない金の出し入れが出来なくなり汚職は大幅に減ります。累進課税もなく、富裕層と党幹部が利益を独占しているのが中国です。共産党はエリート集団、国民の一割にも満たない人々ための利権集団をです。その組織を守ることが最大の目的で、そのためには何でもするのが今の中国です。
 
 
 原発輸出、ことごとく暗礁
 安倍晋三という男は脳みそが古い。福島事故が起こって、原発行政の見直しをした時点で、将来性のないシロモノであると、証明されたではありませんか。それを認めず、成長戦略に組む込み、海外に輸出外交を展開した。それが全て暗礁に乗り上げたのです。
 安全基準が厳しくなり、コストが増える。再生エネルギー、自然エネルギーの経費が安くなり、経済性の観点から見て十分な競争力を持つようになる。そんなことは十年前に予想されていたことです。
 福島事故からの見直しで、原発ゼロに国の方針を定め、自然エネルギーに切り替えていれば、どれ程の経済効果を上げたことか。原発輸出の経済効果の見積もりの何倍もの利益を日本にもたらした事でしょうに。
 古い脳みその政治家は早めに退場して欲しいものです。
 

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