思い出すまま - No140 /  prev top next

 脱原発
 脱原発の方向性の国民合意が出来つつあるので、ホッとしています。政権が代わっても、これなら脱原発の方向性が維持されか注目してゆこうと思います。
 
 今回政府が出して来た基本方針は、
1、新基準の元、原発は再稼動する。
2、新規の原発は認めない。
3、使用期限の延長は認めず、原発の自然消滅を目指す。
といったものです。現時点では、これは正しい選択だと僕も思います。
 
 僕は原発ゼロにこだわる必要はないと思ってます。時期が来たら、見直しがあってもいいと思います。一つは廃炉、核物質の最終処理に、原発技術の保持は欠かせない、ということと、もう一つは、発電技術の多様性を考えた時、ゼロにこだわる必要はないと思います。避けられない温暖化による気象変動や大災害を払います考えた時、ある程度緊急補助電源を確保しておくことも大切だからです。
 ただ、現時点ではゼロがいい。ゼロになることが確実になった時点で見直せばいい。まだ原発を残そう言う勢力が強いなかで「ゼロにこだわらない」というと誤解される恐れがあります。
 
 日本が脱原発へ方向転換する意味は非常に大きいのだと思います。チェルノブイリ事故以降、ヨーロッパで模索されて来た脱原発に日本が加われば、更に弾みがつきます。更に再生可能エネルギーの技術開発にも弾みがつきます。
 
 人類は今世紀100億に達します。今まで貧かった人々が豊かになります。そのエネルギーを原発に頼ったら、世界中に1000~2000基の原発が必要となります。大事故のリスクと核テロのリスク、政権の安定しない国にも普及したら、危険性は桁違いに増えることとなります。これ以上原発は増やさないことです。今ならそれが出来ます。太陽と地球の絶妙なエネルギーバランスに沿った電源が最も適わしいのです。原発でも、化石燃料でもないなエネルギー源、太陽と地球のエネルギーバランスに沿った電源、即ち、水力、風力、波動、太陽光、地熱による発電が最も適わしいのです。
 
 ソ連が崩壊して、チェルノブイリの事故が起き、大量の経済難民が西ヨーロッパに押し寄せる中、東ヨーロッパ諸国は、脱原発、減原発への模索と、再生可能エネルギーの技術開発と制度の模索をしてきました。安易な選択をしなかった人々に敬意を払います。また日本も大地震と大事故の中、新たな方向に進もうとしています。脱原発は人類史の一つのエポックなのだと思います。
 
 
 大切なのは議論を深めること
 結論を急ぐべきではありません、ほとんど原発のに代わるエネルギー源がない状態で、今ゼロかどうかなど議論するのは無意味です。今まで原発のコスト面だけ強調され、安全性について議論されなかったことが福島の事故を引き起こしたのです。放射性物質最終処分をまだ研究段階の再利用と言う希望的観測の元、考えてこなかったから「原発はコスト安い」という本当の意味です。
 今は考える時、専門家だけに任せず、国民一人一人が議論する時です。電気も人任せにしないことです。大電気会社は早く解体し電気の地産地消が実現すれば、電気も安くなるだろうし、安全性の管理も身近で出来ます。それらは地方分権の動きとも大きく関連してきます。だから一年二年で結論の出せる問題ではないのです。これから五年十年と大きな選択をする時が来ますので、その都度議論を深めるしかありません。
 今、大飯原発の二基しか動いておらず実質的に脱原発状態です。今でもゼロには出来るのです。政府と国民がゼロにする意志があるかどうかが問われているのです。
 
 
 民主党・・でもね、
 原点に戻るべきですね、消費税はいずれは上げざるを得ない法案です。それが先行してしまって支持率を落とした。これはみんな分かっていること、他の政策で挽回できます。原発ゼロは大いに評価します。これを軸に原点に戻れば、再起があると思います。
 自民党とは縁を切ることです。全く体質改善が出来ていません、長老政治や利益誘導体質が見え隠れします。自民党から得るものはもうありません。今自民党に政権が変わったら、変化し始めた改革が皆止まってしまう可能性もあります。
 未熟な政権運営もありますが、一番いけないのはないのは内部対立です。他の保守系野党が政権を取るだけの力があるなら、そちら代わっても面白いのですが、まだ力がありません。自民党に代わるよりはまだ民主党の方が良いと僕は思います。
 
 民主党は原発ゼロと言いつつぐらついている。財界の圧力、アメリカからの圧力に揺らいでいるのです。「今、ゼロということの意味合い」は非常に大きいのです。それは世界のエネルギー部門のリーダーになれると言うことなのです。そういう決断が出来ないのは参議院で過半数をとれていないためです。同じジレンマがここ三年ですが、でも随分たくましくもなりました。まだ政権交代は早いと言うのが僕の思いですが、どうなりますか。
 
 
 滝乃川学園         
 アイヌの踊りをやるので来ないかと誘いを受けた。アイヌの踊りも興味があったが、それ以上に会場のこの学園のことが知りたかった。
 昭和初期に建てられた建物が記念館(石井亮一、筆子・記念館)として残っていた、ここの講堂が会場である。古い建物はいい。感動ものです。それ以上に、百年以上も前に、知的障害の為の施設を作ったというは、偉業にはあらためて感動です。明治と言う時代、今常識となってことの種が蒔かれた時代です。こんな人間をたくさん輩出した面白い時代です。      別ページで拡大写真14枚 
 
 
 満月と新月
 どちらもなのですが、その前後になると力が抜けるのです。どうしてでしょうかね。仕事をしている時はそれほどでもありませんが、休み日だとそれが如実に分かるのです。
 若い頃は余り感じなかったのですが、ここ四、五年感じるようになりました。「満月の日は力が抜けると」意識的になった事もあると思いますが。ただ、神経が過敏になることは確かなようです。過敏になりすぎ、様々なこと受け入れてしまい、対応できずに力が抜けた状態になるのかも知れません。
 
 月の重力のせいでしょうか、月明かりのためでしょうか。女性ならほぼ一月の周期で生理があります。満月は男女が合うには絶好の夜です。何百万年の人類の生業が、細胞レベルで定着したということでしょうが、新月はともかく、満月に野生的になるのではなく、神経質になり、力が抜けるというは、少し分からない。
 
 月夜は若い頃から、僕の孤独な時間を照らし続けて来たので、因縁深いです。いいことばかりじゃなく、悲しい切ないことも、心に浮かびます。
 どうもいけない、明日は満月、このことを考えるだけで、病的な気分が深まってしまう。やめよう。
 
 
 嬉しい届けもの
 今年も相模原の岡田一慶さんから、房総半島の千倉で自分達が作った、お米とうどん粉が届いた。早速、味見、年々上達、美味しくなっています。有難う。
 送りものは、半分は心。手作りならなおさらです。良いお返し出来そうならやろう。これも縁です、お互い素敵なことに結びつけられるのが一番。
 後日うどん粉をうどんにしてみた。田舎風太麺。うどんは久しぶりに打ったので今一だったが、うどん粉の味はなかなかでした。
 
 
 
 
 
 
 福島オデュッセイ
 渡辺さんの追悼会に顔を出したら、芥正彦さんも来て居て、福島原発事故の討論会をやっているので、お前も顔を出せというので、10/9乃木坂のライブハウスに行って来ました。三、四十人の会で、記録映像と討論と言う設定でした。次の日の仕事響かないようにと、途中で、退散。
 
 今必要なのは、議論を深めることです。安全神話が崩壊した今、なおざりして来た最終処理について、正面から議論することです。もうひとつは、日本の議論は世界の原発、エネルギー問題の未来を決定すると云っても過言でなりません。もし、本格的に日本が脱原発に動けば、アメリカも続かざるをえないくなり世界はそう言う方向に動きます。日本はそういう立場であるだと思います。
 オバマ政権は新規の原発計画を認め、経済対策にしようとした。でもアメリカの規制委員会はそれに待ったをかけた。日本政府が脱原発の方針を発表したら、即座にアメリカ政府から泣きが入った。もっと緩和して欲しいと。アメリカの反原発運動は下火になっていますが、環境問題については敏感なのです。
 
 
 竹島、尖閣諸島問題
 「歴史は勝者の歴史である。」と言う事実から、そろそろ脱却すべきです。竹島も尖閣諸島も江戸時代まではどうでもいい地域だったのです。近世に入り、漁業資源や海底資源の価値が大きくなると、領土問題が起ったのです。近代化が少し早かった日本が両方とも領土化の法整備が早かった、ということです。
 中国も韓国も近代化が遅れた、侵略されたという負い目が、冷静に対処できない国民感情となっています。でも、力で奪い合う時代は終わりです。経済的な相互依存が益々大きくなる中、いがみ合うことのマイナスの方が桁違いに大きいのです。
 
 これから是非やって欲しいのは、近代史の事実の認定作業です。日本、台湾、韓国、中国で共同でもやって欲しいのです。政府同士では無く、民間レベルの歴史家、専門家の共同研究です。近代史の事実誤認が、ナショナリズムという感情で、東アジアの近代史を更に歪めているのです。勿論日本も多分に誤解しているものもたくさんあるのだと思います。
 
 ナショナリズムは大切ですが、国家と国家の垣根は低くなってゆき、国が世界政府の地方政府化が未来の姿です。ナショナリズムを政権維持の道具しようとする、為政者の悪知恵には関わってはなりません。
 
 
 防衛も侵略も同じ線上、大切なのは相互理解。
 中国が強硬なのは、「大陸棚は中国の領土」という主張です。南沙諸島と尖閣列島と同じ問題としてあるからです。フィリピン、ベトナムと争っている南沙諸島の利権の方がずっと大きいので、尖閣列島で譲れば、南沙諸島に響くからです。その背景には中国の保守派、人民解放軍の存在があります。チベットやウィグルを解放したんだという、プライドがあるからです。中国共産党と同列にある人民解放軍の存在が大きいのです。亦、これは容易に民主化出来ない理由とも重なります。次期政権もこの人民解放軍の支持無しには成立しません。次期習政権にとって強行にならざるを得ない一番の理由です。
 中国の歴史は統一と混乱の繰り返しです。中国の保守派はその混乱の恐怖から強硬な態度を崩せないのでしょう。
 日本の保守派、石原慎太郎の尖閣諸島買取の目的、領土問題をクローズアップさせるという戦略にまんまと日本政府も中国政府も乗せられた、ということです。
 過去の業績を守だけの保守はダメ、防衛は侵略と同じ線上。防衛と言いつつ他国を傷つけてはいけない。大切なのは、二十年後、五十年後の未来を語ること、お互い話し合うことです。
 
 
 保守系新党について、あるは政治風土について
 マスコミが騒ぎ立てている保守系新党、橋下さんの維新の会、石原新党、みんなの党などは、自民党の体質改善が出来ていないので、出て来たのだと思います。自民党は開発途上の保守党です。体質が改善なされていません。消費税や地震復興の法案で、公共事業の項目を拡大させて来るなど、古い保守党の体質です。
 僕は民主党は、行政改革は無理、ある程度しか出来ないと思って来ました。それは、アメリカやイギリスの二大政党制の国で、保守党は小さな政府、左派の政党は大きな政府指向だからです。小さな政府指向の筈の自民党が、日本では大きな政府指向なのです。
 
 僕が考えていた良い変化とは、民主党に高齢化社会に合った弱者救済諸制度の基盤を作ってもらい、その後政権交代してその無駄な部分を保守系政党が手直しするというものです。でも、考え直さなければならないかも知れません。アメリカやイギリスの二大政党制はキリスト教的二元論が背景にあります。日本は多神教の国、二大政党制は日本の政治風土には合わないのかもしれません。
 少数政党が乱立して、右往左往しているが、肝腎な所ではまとまっているで、いいのかも知れません。日本は八百万の神々おわす国ですから。
 
 総選挙を控え、僕は原発政策の行方ですね。その政策の内容で何処に票を入れるか決めます。
 

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