思い出すまま - No122 / prev top next

 政権交代
 だめですね、日本はまだまだ男社会、閣僚名簿見てがっかりしました。 大臣でもう四、五人、女の大臣が入らないとです。生活第一と言ってもその生活を担っている女、その女ががトップでなければ、本当の意味で改革はできません。担当大臣だけが女ではね、あらゆる分野で女の人の意見が前面に出てこなければね。
 とにかくこれで日本は開発途上型の社会からの脱皮が出来ます。静かな革命ですね。最低四年、出来たら八年やって欲しいですね。次の時代の形が見えてきますし、後戻りできなくなります。また21世紀前半の課題、環境問題、人口増加による食糧問題、高齢者社会に対応する基礎が出来ます。
 
 日本の官僚組織は遠くは中国の律令制度から、明治以降は官僚主導で近代化してきましたので、非常に根深いです。戦後も自民党政権は官僚と一緒に高度成長を成し遂げたのです。しかし、1980代から公益法人や官僚機構改革は自民党政権もとでなされてきましたが、部分的にしかできなかった。バブル以降は、経済は国際基準へと改革することが出来たが、官僚機構は旧態依然のまま残った。新しい機構に変わるべき時期のです。これも遅い、二十年遅い。
 
 アメリカやヨーロッパでは左派政権の作った公益法人を保守政権が整理するという歴史ですが、日本では左派政権が最終的に整理することとなった。けど歴史的背景が違うのでこれも仕方ありません。元々、左派政権は大きな政府、役人が多くなれば腐敗が起こりやすいのです。それを是正するのは、情報公開しかありません。そのレベルを一段階二段階上げて欲しいものです。それさえ徹底できれば、左派であろうが右派であろうが、是正すべきものは是正されます。
 
 今回民主党は、同じ議会内閣制のイギリスのシステムを参考にしました。当然の成り行きでょう。
後、大切なのは経済でしょう。福祉も環境も経済にマイナスにならない事を示なければなりません。福祉経済、環境経済と言ったものを造り育成する必要があります。改革はじっくりやればいい。時間が必要です。
 
 僕の考えでは、今のエコ技術は、十年後二十年後更にその先に基幹産業になるのだと思います。自動車はハイブリットから、電気水素自動車へ、太陽電池、等々。「十年後、1990年比25%達成」目標の意味は非常に大きいのです。これで世界の環境政治のリーダーシップがとれること。そして新しいことは早い者勝ち、日本やヨーロッパで造った基準が世界スタンダートになるのです。その経済に与えるものは桁違いに大きいでしょう。
 
 この政権交代は一種の革命です。当然のことを民主党はやっているだけです。でも、政治に期待しすぎるのは大間違いです。やるべき事をちゃんとやるかどうか、監視しないといけませんね。
 半世紀ぶりの政権交代です。やるべき事はたくさんあります。小泉さんの改革の十倍から二十倍ぐらいの仕事はさせないといけません。そうしないと時代に遅れるのです。世界の動きに遅れるのです。経済力や量では中国やインド、ブラジルの方が圧倒的に元気なのです。もう老人社会の日本は力では勝てないのです。技術や制度などそういう面で先頭走らなければ、世界から置き去りにされるのです。
 大切なのは、監視すること、民主党が力におぼれないかどうか、です。丁度いいのは過半数ちょっとの議席です。それ以上は奢りを生みます。300議席は良くない議席です。
 
 もちろん僕も期待はしますが、三文芝居を見るときのように、冷やかしながら見るのが大切だと思っています。福祉や環境に予算を増やすだけでは意味が半分です。財政赤字を減らす方向を打ち出せるかどうか。いかに行政組織をスリム化透明化できるか。チックすることは多くあります。
 
 CO2削減
 CO2を1990-2020比で25%削減は大きな数字です。日本のあらゆる分野、産業、生活での変化が必要な数字です。大切なのはこの目標に向かって努力すると言うことです。新しい技術、新しい制度を出来るだけ多く作って実験すると言うことです。
 歴史というものはある時期を境に急速に変化するものです。電気自動車や太陽電池などは、誰でもが受け入れ可能になった時、爆発的に普及するものです。パソコンや、携帯電話が短時間で世界中に普及したように、です。
 
 この流れは歴史的流れです。世界中がこの方向に進まなければ何の意味がありません。オバマ政権成立でアメリカが変わり始めています、中国やインドも開発途上国として蚊帳の外のままには居れません、いずれこの流れに加わらなければなりません。
 僕は遠からず、更に深刻な温暖化の影響のために、この流れは加速するのだと思っています。すなわち、気象変動の拡大は直接的に影響を受ける食糧問題の深刻な危機が世界規模で起こるのだと思います。それは経済危機へと発展し、深刻な危機に陥るのだと思います。そこまで行かなければ、世界は変わらないかも知れません。
 その時、ヨーロッパや日本の脱CO2技術や脱CO2社会の諸制度は、たくさんの種類あればあるほどいいのです。多数派の途上国は自然条件や、社会的背景は様々です。豊かな脱CO2社会のサンプルは種類がたくさん必要です。だから、ヨーロッパ以外に25%削減を掲げた日本の意味合いは大きいのだと思います。
 
 追記
 来年度の予算の出来るだけ多く、「公開で事業の仕分け」をするという。いいですね。是非この流れを定着して欲しいものです。役人も、大物政治家いう人々も悪意でやってきたわけではありません。真面目にやってきたというのが大方でしょう。
 でも、無駄や不正といわれるものから逃れられなかったのは、狭い専門家と称する人間の判断のみで、物事を決定して来たということです。彼らの犯す小さなミス、庶民感覚とずれた小さな異差、机上の計算と現場の違い、それらが積み重なると膨大な損失を作っているのです。
 情報公開が徹底されれば、公益法人の大方の問題は解決します。不正は密室で一部のものに力が集中するところにはびこるのです。
 
 変化
 昨年のリーマンの破綻以降、大きな変化構造変化が起こっているだと思います。日本でも十から十五年遅れての政権交代です。政治、経済、文化と変わります。この変化を先取りして、その一翼のはずれでも何か仕事をしたいのだが、こんな状態では全く出来ないのは口惜しい。こんな新聞で、マスターベーションのごとく吠えているだけでは。
 何かいい方法と考えるのですがなかなか出てきません。知恵の使いどころなんですが、こういうところで差がつくのですがね。なかなか。
 
 
 友達
 九月に入り、予想を大きく上回り仕事が出てこない。さすがの僕も滅入ってきた。ブルーな気分からなかなか抜け出せない。そんな時期に、玄関の外の取っ手に手作り野菜が置いてあった。
 僕の家に来たことないはずだがと思ってメールしたら、インターネットの地図検索で調べたという。トマト、キュウリ、ピーマン、オクラ・・・虫食いだったり、大きかったり小さかったり、けしてスパーでは買えないものばかり。一気に心は晴れ渡った。
 でもそれは一時的、またブルーに戻ってゆく。時間はあるから何か他のことといっても、なかなか手につかない。一週間後、今度は宅急便で北海道のカボチャとジャガイモが送られてきた。早速、蒸し焼きにして食べた。
 更に一週間後今度は栗が届いた。虫栗もは入っているのが自分で拾ったものとわかり、気持ちが伝わってきます。そんな訳で九月の僕のブルーは、それ以上落ち込まずに済んだ。ありがたいし、うれしいね。
 
 
 十月に入り毎年やっている篠原の展覧会に出かけた。昨年は行かなかったので、二年ぶりである。展覧会を見に行くと言うより、友達に会いに行きたかったのです。うまく世代交代が進んでいるようである。知らない人や、若い人の方が多くなっていた。
 かれこれ二十年の付き合いです長くなりました。



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