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手にとれば 袖さへ匂ふ 女郎花
この白露に 散らまく惜しも 万葉集 作者不詳
女郎花 秋萩凌ぎ さを鹿の
露分け鳴かむ 高円の野ぞ 万葉集 大伴家持
さを鹿の 己が棲む野の 女郎花
花にあかずと 音をや鳴くらむ 金槐和歌集 源実朝
秋ならで あふことかたき をみなへし
天の川原に おひぬものゆゑ 古今集 藤原定方
ひょろひょろと 猶露けしや 女郎花 松尾芭蕉
わが机 袖にはらへど ほろろちる
女郎花こそ うらさびしけれ 与謝野晶子
8月16日の誕生花
花言葉は「約束を守る」
「おみな」は「女」の古い呼び方。「えし」は古語の「へし(圧)」で、美女を圧倒する美しさから名づけられた。「女郎」は高貴な女性ことで、この漢字が当てやれるようになったのは平安時代以降。
また、もち米でたくごはん(おこわ)のことを「男飯」といったのに対し、「粟(あわ)ごはん」のことを「女飯」といっていたが、花が粟つぶのように黄色くつぶつぶしていることから「女飯」→「おみなめし」→「おみなえし」となった、との説もある。
別に「男郎花(おとこえし)」というはなもあり、こちらは白い花を咲かす。根っ子は敗醬(はいしょう)という漢方薬として使われる。
男郎花に比べ女郎花は黄色で女性的である。
おみなえし (おみなめし) 〔おみなえし科〕 (粟花(あわばな)、思い草(おもいぐさ)) Patrinia scabiosaefolia Link
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東亜各地の日当りのよい山野にはえる多年草で、株側で新苗が分かれて繁殖する。根茎はやや太く横に伏している。茎は直立し、高さ1m内外、やや太く、下部には多少粗毛がある。葉は対生し、羽状に分裂し、裂片は狭くまた尖る。晩夏から秋にかけて茎上部で分枝し、径3~4mmほどの黄色い細花をその先に多数つけて散房状となる。花冠は5裂し、筒部は短かい。雄しぺ.は4個。雌しぺは1本, 子房は下位、3室で1室だけが結実。果実は楕円形で長さ3~4mm, やや平たく、うちわ状の包葉は欠いており、背面には縦に棒状の隆起がある。秋の七草の一つでふつう女郎花と書くが、これは漢名ではない。
〔日本名〕オトコエシに対して全草が優しいので、女性にたとえていう。エシまたはメシの意味は不明。現在の支那では敗醬を用いているがもともと敗醬は次種オトコエシの漢名である。 〔漢名〕 黄花籠芽。
-牧野植物図鑑- 敗醬:漢方薬 |
オミナエシは秋の七草のひとつですか、僕は馴染みが薄いので、随分取り上げるのが遅くなりました。今年はじっくりなが見てみようと思います。
粟花ですか、なるほどです。女性の美しさに喩えたこともありますが、古代の人にとり粟と重ねた意味合いは大きかったんじゃないでしょうか。それなら秋の七草のひとつになるのも分かります。 (ま)
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