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あきぐみ   Elaeagnus umbellata Thunb.  〔ぐみ科〕


  山野にはえる落葉低木で高さ3m以上に達する。幹は直立して分枝し、小枝は灰白色、葉は有柄で互生し、長楕円状皮針形、5cm 内外の長さで全縁、銀白色の星状鱗片によりおおわれる。初夏に新しい葉腋に短かい小枝を出し、数個の花が散形花序状に集って付く。がくは短かい柄をもち、筒状で4裂し、筒の長さ6mm 前後で、白色であるが後に黄色に変り、一面に銀白色の鱗片におおわれる。雄しべ4本、雌しべ1本、子房はがくの底部にある。秋に液果のようにみえる丸い実を結ぴ、短かい柄によって枝にかたまって付き、表面に白い星点状の鱗片が散在し、赤く熟すると食べられる。
〔日本名〕秋グミ、ナツグミと同じく、果実が食用となるが秋に熟すことからついた名。

-牧野植物図鑑-






    





 秋グミ。僕の小学生は昭和60年代。子供の楽しみは山野の恵を季節ごと探すことだった。稲穂が黄金輝く頃、アケビ、栗、山葡萄の大きな実を見つけることは、子供の勲章だった。
 グミは庭先や畑のハズレに一本二本と植えてあり、完熟した実を見つけることは、大きな楽しみだった。
 今の子には分からないだろう。この素朴な甘味を楽しむためには、今の子は舌が劣化してしまったから。 (ま)





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