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「 第5回リヴァプール展に参加して!! 」 by ナガッチョ
















   








第5回リヴァプール展に参加して!!
 
 またイギリスへ行きました。リヴァプール7日間、ロンドン3日間という短い期間でした。とても旅という感じではない旅でした。パフォーマンスという仕事が終えるまでは、体調管理に気をつけなければなかったし、今回のイギリスは(判読できず略)寒い日が続いてしまいました。でもイギリス(リヴァプール)って変なところで寒さ(温度)が5、6度なのにTシャツで歩いているヤツもいるので自分が本当に街に出るまでは寒さの実感がわからないのです。
 今回のパフォーマンスは日常と非日常のつながりというのがコンセプトでした。「いす」というタイトルで最後にいすの上に上がって幻の椅子の足をのこぎりで切っていくというパフォーマンスです。全体に緊張感を漂わせるのを嫌って、途中でビールを飲んで「あ~うまい」という言葉を入れて、少しだけ緊張感を緩和させることを意図しました。音は2台のラジカセからニュース放送を流し、途中、掃除機でハーモニカを鳴らしたり、サックス演奏を入れました。今回は、一般の人よりギャラリー関係者が多かったので、僕の意図しているところは十分理解してくれたようでした。
 第5回リヴァプール展は前回よりも質が高くなっていました。市をあげてのイベントなのでいろいろな所で展覧会が開催されています。(100ヶ所以上)
 ロンドンでは大英博物館とミュージカルの「オペラ座の怪人」を見たいと思っていたので、見に行きました。大英博物館はギリシャ文化と古代エジプト文化が中心で、見たかったアフリカ文化やインドネシア、日本、中国という文化の展示物はありませんでした。日本文化の紹介の仕方は、イギリス人から見た視点なので、センスが良すぎて、何か生活に根付いた文化が見えませんでした。
 「オペラ座の怪人」はガイドブックに「まさしく舞台芸術の極み、凝りに凝った舞台装置や特殊効果、絢爛豪華なコスチュームに目を見張ります!」とあったので一度見ていいと思い行きました。             
 まあ さすが本当にという感じもしましたが、「それがどうした」という感もあり大感動しませんでした。何だぁこれはオペラじゃないかと思う感もあったし、劇団四季のの演出と同じようで、「演出家が役者に興味がなくなると演出に凝る。」という言葉があるように、一人一人の役者の立ち振る舞いに生々とした感じがみられなかったのでした。ただ主役の女優さんの歌声はオーケストラに負けない声で、人間の声のすごさを改めて認識しました。
 
 僕が今までみた舞台ではインドネシアのバリ島で見たガムランが最高でした。大した演出がほどこされていないのに、大感動です。音楽、踊り、照明、衣装、すべての面でスキがありませんでした。お金もそんなにかかっている様子ではありません、演出者も昼間はお百姓さんだったり、運転手さん、店員さんとみんな違う職業を持った普通の人達でした。でもすごいんです、出演者全員が生々と、楽しく表現をしているんです。
 映画では「天上桟敷の人々」という映画が同様な感じがありました。内容は恋愛ものだからたいしたことないのですが、出演者全員が(エキストラも含め)生々と生命力あふれる様子でした。
 今回の旅で一番感じたのは、次の時代に残るものは何だろうかということをつくづく感じました。イギリスはそういうことをキチンと考えている国なんだということを改めて感じさせてもらいました。次の世代に伝えなければならないこと、ならないものはいったい何だろうかぁ…………??
 
最後に僕が学んだ言葉で浮かぶのは
 
「進歩は戻ることである!!」
「文化は進歩したんじゃなく、変化しただけである。」
 
The End