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新しい季節

 

 そろそろ僕の新しい季節を切り開かなくてはなりません。

十年一昔と言いますが、僕はその位の単位で大きくライフスタイルを変え、変わることで僕はやる気と生きる気力を取り戻してきました。

 もう、そろそろ変わってもいい時期なのですが、なかなかきっかけが見つかりません。

 

 人間が変わるとは、内と外の条件が揃って初めて形として見えるものです。

十年という時間は、ひとつのことが手探りの状態から始まり、何か別なことが始まったと確信するまで二三年かかります。そして、自分がやりたいことが広がり、自分の技術の未熟さや経済的な不足など、なかなか納得できない時期が続きます。しかし、この時期が一番楽しいものです。その内やることがだんだん洗練されてゆき、また周りの人々も認めるようになってくると、あるピークを境に今度は、いつも同じことをやっているような気になってきます。そして、だんだん興味が薄れてくる、これが終盤です。最後は、すべきこと分からない暗黒の時期に入ります。今の僕は、その暗黒の時期なのだと思っています。

 

 こんなにコンパクトに整理出来きたのは、自分を意識し始めた、武藤という家族の囲いの中の僕ではなく社会の中の裸の僕を意識し始めた、高校生の頃からのさまざまな経験を整理して抽出する事が出来るからです。

 しかし、未来と言うのは常に過去の経験則通りには運びません。かってあった若さや、怨念(社会や自分の家族に対する不満)などはもうあまり感じられなくなってしまいました。その「不満」「糞ったれエネルギー」こそ、いままでの僕の行動を変えてきたエネギー源だったのですが。

 

 明日、コロッと死ぬことが出来ればいいのですが、そう簡単に殺してくれそうにはありません。恐らく僕は、まだ自分でも気づいていない新しい行動原理で動く時期に入ったのだと思います。しかし、なかなか次が見つかりません。もっと、うんざりするほどの無駄な時間の浪費が必要なのかもしれません。

 世の中には、元気な大先輩達がたくさんおります。僕も、彼らのように元気に新しいことを生産し続けることが出来るとは思っています。

 

 明日、何んにブチ当あたるか、楽しみに待つことにいたしましょう。

人生は出会いです。偶然の出会いが、必然となり歴史となります。

もちろん、いい出会いばかりではありません。困った出会いでもたくさんあります。でも、困ったものでも、それを受けれたとき、今まで想像だにしなかった素敵なものに変わる奇跡も、たまには起こります。

 この世界は摩訶不思議なワンダーランドです。何が起こるかわからないのが明日です。

ただのつまらないものを、時には困ったものでも、夢あるものと見た方が勝ちです。   

僕は、そう信じることにします。

おわり。

2002 Dec My Brithday  Mamoru M.

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