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巨大な豚小屋にアフリカコレラ


今年の夏、中国瀋陽でアフリカコレラが発生した。
人間には直接害はないが、感染すると豚は死に至る確率が高い。
ワクチンや有効な薬はなく、殺処分により拡大を防ぐしかない。
当局の必死の対策にもかかわらず、
数ヶ月で全土に拡大してしまった。

ここは中国、お上の言うことなど聞かない。
大量の豚が死んでも、お上に届けない。
死んだ豚を横流しし、少しでも損失を防ごうとする。
十分に補償されていないから、
養豚業にとっては当然の自衛の行為でなのです。


ふと思った。
何も豚に限ったことではない。
中国自体が巨大な養豚場なのである。
共産党以外の価値観が許されていない。
イスラム、仏教、道教、カソリック、プロテスタントと、
宗教は共産党の管理下に置かれている。
この価値観の狭さが、この国を脆弱な社会にしているのです。

豚のアフリカコレラ蔓延は、何やら因縁めいたものを感じる。
中国社会の隠蔽体質が感染の拡大を防げず、
貿易摩擦と重なり、中国人になくてはならない豚肉の高騰につながり、
食ならず精神面まで苦しめる。
この国の近々の未来を表しているのかも知れません。
しかし、アフリカコレラは豚から人間に戻る、妙薬かもしれません。

2018.12.6 Mamoru Muto

 歴代の中国の為政者は大きな間違いを犯してきた。この土地に文明が生まれたのは、様々な民族集まった結果です。多様な価値観の融合により文明は生まれたのです。
 しかし歴代の皇帝は、一旦権力を握ると、社会の安定を理由に、新たな価値の導入を排除してきたのです。それが現在の共産党中国でも同じです。
 習政権に至り共産党価値観の強制は、正に歴代の皇帝達の過ちの再現でしかないのです。今、中国は共産党支配の晩期若しくは末期にさしかかったと見るべきです。
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