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あ     め


梅雨の始めの頃のしとしと降るあめはが好きだ。
寒気が入り、一度は半ズボンになったものを
長ズボンに着替え、セーターも持ち出した。
今日はあめ、朝からしとしと、結構大降りである。

午後、外にでた。
あめは小雨になったが、降り続けている。
雨はいのち水、天が地上に注ぐ恵み。

小さな庭に植えた、レモングラスや大葉や山椒芽や
ミントは、みな生き生きと青葉を広げている。
家の周りに植えは朝顔達は、
元気に蔓を篠竹な柵に巻きつき始めた。

雨が地面に沈み込むように、
僕の気持ちも深い場所にゆっくりと落ちてゆく。

思い出と思い出が、無数の糸でつながる。
思考と思考が優しい穏やかな海の中で、連結する。

六月の雨は、天の恵み。
生きとし生きるものへ、神々が与えた愛のしずく。

2016.6.14  Mamoru Muto
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