貪 欲 ─ あるは夢を追うということ ─
「貧しくとも足るを知る者は、むしろ裕福である。無限の富を持っていても、貧者に転落することを常に恐れる者は、冬枯れのように貧しい。」
シェイクスピアの戯曲『オセロ』
片方は分かりすぎるほど分かるが、もう一方は想像するだけで分からない。一度で良いから体験してみたいものです。
ここで一つの疑問がわく。
「貧しくとも足を知る」だけで良いのだろうかというかと。
財産を持っている者との比較でなく、貧乏な過去の自分との比較で。
貪欲は生き物の一番の本質である。
足を知るのは大切で、しかしそれで満足してしまっては終わり。
更に新たなものを探し続けることが、より幸せなことである。
元々人間は何も所有していないのです。
裸で生まれ、裸で死んでゆくのです。
所有はかりそめの姿でしかりません。
所有したものに自分が縛られるから、不幸となるのです。
新たな財産を求めることは、何の不幸の原因にはなりません。
新たなものを探し続けること、夢を追い続ける姿が、素晴らしいのです。
2013.2.18 Mamoru Muto