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二 月 の 空 / 虚 ろ
 
まだ吹く風は冬、低く垂れ込めた雲の下は寒い。
仕事のOFFが続いく午後、何も手がつかず、ドライブに出た。
冬枯れの風景は、まるで僕のうちを映し出しているようで、
      無機質な荒野として広がる。


『充実』という言葉があるが、その反対の、無為にすぎる時間の多さよ。
当てどなくさまよっていた、青春の日々ばりでなく、
その後も、実に多くの無為な時間を浪費して来た。


『何もかにも素直に受け入れなさい』と、ふと考えが浮かんだ。
波立つ水面みなもには、夕日焼け反射するしていた。
そして、『ゆっくり、焦らず』と心に言い聞かせると、
やっと僕は落ち着きを取り戻し、帰路につくことが出来た。
 
2/11 2012 Mamoru Muto

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