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雨 の 六 月
 
昨夜から、音もなく、霧のような雨が降り続く。
木も草も街並みも、人々の生活までもが
眠らせてしまいそうな雨。
日々の生きてゆく為の些細ないざこざ、
溜まれば大きなストレスになるが、
今日の雨はそれらをも、鎮めてくれた。


夢からは程遠く、絶望というには切迫感はなく、
ただ生きているという中途半端な時間!
「まあなんとまあ、浪費と感じる時間の多さよ」
また、ため息がわたくしの全身を覆う。


外は雨が、何もかもを眠らす、魔法の霧雨。
良きも悪しきもすべてを包み隠してしまう。
 
2011 6/19 Mamoru Muto

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