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 歩   く 

 
 歩くことは私の原点かもしれない。
 学校の帰り道、トボトボと空想に耽った幼い頃。
 人の寝静まった、真夜中の散歩の高校時代。
 あてもなく、東京の街々を歩いた、二十代。
 でも、それが何時しか自動車に代わってしまった。


 程よい汗をかき、足腰の筋肉が少し張り、
 草木の様子や家々建たずまいなど
 細かく見ることが出来るのは歩きである。

 今でもそうだが、身体ばかりではなく、
 心の健康には欠かせないことである。


 季節は弥生、命の生気溢れる時。
 車を降り、健全な青葉のエネルギーを貰いに行きましょう。




 また、わたくしは迷い道を歩いているのかもしれない。
 腐っちゃ行けないよ、小手指の技術論じゃ解決しないよ。
 先を見て、大きく、この無垢エネルギー以外に頼っちゃいけないよ。


 若い頃とは内も外も随分と変わってしまった。
 また車で通り過ぎるとは違って、丁寧に。

 歩けば何かが見えてくる。
 歩けば自分を前向きに出来る。

 4/23 2010 Mamoru Muto 

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