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ハ ナ ロ ク ・ 花 六
蕾の五十に、花の六十。
実りの七十に、収穫の八十。
僕はこう行きたいものです。
栄光とか成功とか縁の無いところを歩いてきた。
下を掘る事から始めて、今やっと地上にはい上がってきたとこ。
眩しい太陽の光にもようやく慣れてきた。
このまま人生下り坂など、到底受け入れられない。
この地上に60億の人間が動めいているのです。
無数の価値が氾濫しているのです。
昔に比べ、世界は桁違いに複雑になっているです。
そこで自分見失わず、自分の足で立つには、
長い時間が必要なのです。
二十代は、自分の目で世間を見るので精一杯。
三十代で、自分の考えをやっと少し言えるよになり。
四十で、世間と自分との折り合いに付いて考えはじめ。
五十で、少しこの世界で生きるということが分かってきた。
人から評価されるとかいうことは、まだなあんにもしていない。
人間の老化は生まれた時から始まっているのです。
世間の歳相応の基準など、あまりあてにはならない。
なら「ハナロク」と自分の夢を掲げても、些かもおかしくないはず。
2010 1/3 Mamoro Muto
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