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は る



陽も伸び、寒さも緩み始めると、夢を見てしまう。
「今年はどんな素敵な人に出会うのだろか。」と。

桜も散り青葉若葉の頃になると、
「今年も大したことはなかったと」といつもがっかりする。
でも、夢見なければ生きて行けない。


俗世での不遇は、己の心で補うほかない。
いつまで僕は、気高さを演じ続けなければならないのだろか。


春が近づくと夢見てしまう。
きっと何か素敵なことに出会うはず。
そうして心を膨らませなければ、生きてはゆけぬ。


誰も憎しみたくはないから。
こころはいつも優しくしていたいから。


3/5 2009 Mamoru Muto

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