生糸について
 
 江戸時代の前半、幕府は何度も贅沢禁止令を何度も出しました。それは、上流武士や裕福な町人などの絹製品購入を制限するためです。当時、日本では良質の絹糸は生産できず、明からの輸入に頼っていたのです。その為、金の流失が激しく、それを抑えるのが、贅沢禁止令の一番の目的でした。
 
 明で生育されていた蚕は、新種の大玉で純白のものでした。明政府は蚕の流失に最も神経を使っていたのです。 しかし、恐らく、清朝への政変時に、輸入管理が緩んだ隙に、日本は、大玉の蚕の入手に成功します。新しいこの蚕が、農村の副業、生業として、江戸時代後半i広まり定着します。
 
 「カカア天下」という言葉は、お蚕さん農家のことです。主婦がお蚕さん育成の主導権を持っていたからです。
 この生糸が、幕末のヨーロッパへの輸出品となり、日本の近代化に貢献する事となります。
 ここ何十年かの日本と中国の関係と似ています。日本技術により中国の近代化が進んだ、今日と逆の関係が江戸時代であったという事です。面白いですね。  (ま)