思い出すまま - No102 / prev top next



 絵・星野文昭
 冤罪で徳島刑務所に収監中の修ちゃんのお兄さんの絵。故郷の北海道を思い出して描いた絵ですが、こんな色使いは娑婆にいたらなかなか描けません。

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雨、あめ、アメ
 春先は風が強く、東京湾東岸の、千葉県側を走る京葉線や東西線がよく運休したりした。そして五月に入ったら、天気が悪い、梅雨が一月早く来たようで、僕も体調が思わしくない。ややもすると何も手が付かなかったりする。無理せず行きましょう。
 雨は嫌いではない。しっとりと思いに沈むことが出来たときなどは、外の緑や、雨の音に自分が同化したような気分なり、なかなか素晴らしい。「いと哀れなり」と言う日本の伝統的な美意識は、この雨の中こそあるのだろと思うのだが・・・・。
 僕の借家の横を南西に伸びる通りは「ほたる通り」という看板が付いている。行くと新奥多摩街道を横切り玉川上水を越え旧奥多摩街道にぶつかり、あとは崖なっていて階段で下りるようになっている。真下が「ほたる公園」である。六月の十日頃、ホタル祭りという祭りをやっていた。二十二日の夜になって本当に蛍が出るのかどうか確かめに行ったら、少し見ることができた。公園にいた管理の人に聞くと、ほたる祭りの頃がピークで今は最後だと言う。山梨の基準で六月下旬と思い込んでいた。今年は見れただけでも良しとしましょう。
 
 
サッカー
 ジーコやロナウジーニョを見ているとサッカーが世界中人々が熱狂するのが分かる。豊かになった日本の選手じゃ半分なんだ、ベッカムでも駄目、ジダンのような移民の子供が、ブラジルの田舎町での裏通りで、裸足でボールを蹴っていた少年が世界の頂点に立つ。そのサクセツストーリこそ、世界の子供達に夢を与え続けて止まない。
 元々サッカーはイギリスの田舎町のお祭りから発展したもの、市長が落としたボールを市民が二手分かれが全員で町の両端運ぶ、ルールはない。今でも行なわれているようだが、いかにせん、一万人二万人が一つのボールを追うのだからすごい。一時間もボールが出てこないこともある。
 そんな庶民の楽しみを、金持ちも貧乏人もただ一つのボールを追う。素晴らしいことです。ワールドカップのこの時期だけは世界が一つになる。それだけで素晴らしいことです。
 
 ワールトカップで日本は完敗だったけど、ジーコのブラジルのサッカーは僕は好きです。おそらく、またヨーロッパ式の組織サッカーと言う方向に行くのだと思われるが、ロッボットの様な動きは御免だ。足らなかったのは勝負絵の執念、気持ちの問題でしょうね。
 
 
風車
 東京の有明やお台場に行くと、となりの埋め立て地に大きな風車が立っている。僕は何か場当たり的に立てているだけでなんか、非常に寂しいく感じる。春先、銚子に行ったら、九十九里側に10基ぐらい立っていた。九十九里なら、100基とか200基とか建っていてもいい場所だと思うのだが。
 環境問題の基本は、現在空から降りそそぐ、太陽エネルギーで、すべての人間活動に必要な全てのエネルギーをまかなうことです。
 最近石油に変わって、海のそこにあるメタンハイドレードが注目を浴びているが、これは程度の差だけの違い、CO2濃度を高めるだけなのでだめ。
 現在植物が生産する有機物の量、その量以上の有機物は使用しない。使ったら植林するとか必ず復元する。
 等々だと思う。
 
 最近ガソリン価格が高くなり、経済に深刻な影響を及ぼしつつある。これが自然エネルギーの開発、省エネ促進つながればいいが、そういう方向は行っていない。事態は深刻です。こうなると原子力となる、CO2は高めないけど、将来に渡る安全性のコストは石油以上だからだめ。
 中国やインド、更は途上国への影響は想像以上だと思う。
 
 
お金
 本当にお金がほしい。一億十億とあっても困らない。もちろん僕は物欲の強い人間ではない。ぼろ家で十分ですし、宝石や高級車が欲しいわけではない。程々の生活に困らなければそれで十分である。ならどうしてそんなに必要、欲しいのか。
 それは夢の話です。大きな金が無くてはできないことはたくさんあります。映画一つ撮るにしたって一億二億の金はかかってしまう。僕らが何かするとき、いつもお金にはヒィーヒィー言ったことしかできない。一度位はお金心配しなくてやりたいことやってみたい、言うのが本音です。貧乏に疲れてしまったと言うことかも知れない。
 夢は見る、お金があったらと。貿易会社を作り、途上国から物品を輸入する。日本では産地直送販売と言うのは一般的になったが、国際版となればまだまだ開発すべき分野だと思います。大手商社によって、海老やマグロ、野菜や、の産物が大量に輸入されているが、生産者の顔が見えない。企業化した大生産者しか潤っていないし、生産地の環境を破壊して、日本人の贅沢を潤すと言うとなると気が進まない。
 途上国の中小の零細農家と契約して、無農薬のコーヒー豆を作ってもらい、安全なものを直接日本の消費者に届ける。生産者の生活安定と消費者の安全、安心言う贅沢、貧しさと豊かさの融合。そんな仕事が出来たら。
 物質的なのには格差があるけど、精神生活では、格差はない。心を豊かにする仕事にお金は使いたいのですが・・・・・・。 etc.etc.
 
ミサイル・・・崩壊への序章
 七月始めのミサイル発射は、北朝鮮が体勢崩壊へと一歩足を進めたのかも知れない。中国やベトナムのように体制を維持したまま経済開発を進めると言うことは不可能になったと言うことだと、僕は思います。
 金正日は九十年代の食料危機を乗り越えるために軍に頼った。経済改革をするためにはその軍が大きな障害になってきた。核開発やミサイル開発を進めてきたのは軍です。アメリカや韓国に対峙すると言うことより、彼等はこれらの開発を進めたのは、体制を維持するという内部的な要因のためです。通常兵器では韓国軍に大きく劣ることが分かってしまい、核やミサイルならアメリカも恐怖すると宣伝することにより、軍自体の志気を高めると言った内部的な意味が一番大きいのだと、僕は思っています。そして、ミサイルを売る、核技術を売るというビジネスの経済的理由からです。
 今の段階でのミサイルにしても核にしても、圧倒的な米軍の軍事力に対して、ほとんど問題にならないものです。中国のロシアを含め外からの経済改革を求める圧力と、国内で力を増しつつある改革勢力に対して、軍の力の誇示という側面が大きいような気がする。マカオの銀行の資金凍結のアメリカ経済制裁で一番打撃を受けるのは軍です。覚醒剤や偽ドルで得た資金は全て、軍の資金としてこれらの開発に使われてきたからです。
 金正日には軍を押さえ六ヶ国協議に復活し、経済改革にシフトを切るだけの政治的指導力を発揮できないような気がします。それだけの能力は彼にはないような気がします。北朝鮮のおかれている状況から考えたら、彼のような指導者は害悪以外の何ものでもないと思います。
 そして、現在の相互監視、情報鎖国に、ひとたびひびが入れば、人々がひとたび統制されない行動を起こし始めたら、誰も止めることはできない。自然と体制は崩壊するでしょう。
 でも、また大量の餓死者を出したり、韓国にミサイルを打ったり、何が起こるか分からない。アメリカの経済制裁に戦争へと突き進んだ、かっての日本のような力は残っていないのは幸いなことです。上手く崩壊してくれることを願うばかりです。
 
追記
 第二次世界大戦を引き起こした日本やドイツが、その後の冷戦時代に分断国家として悲哀を舐めると言うのはある程度わかる。でも、第二次世界大戦の被害者と言うべき朝鮮半島が、東西冷戦構造でまた悲哀をなめるとは、現代史の悲劇と言うほかない。こんな馬鹿騒ぎは一日も早く収集してほしい。21世紀の国際政治がすべき最初の一つです。
ミュンヘンのから
 ミミとノラから、ミュンヘンの日本文化センターで教室を開く言う手紙が舞い込んできました。ドイツは相変わらずの日本ブームが衰える様子がなく、その中でマンガブームはすごいらしい。これはそのためのせいと募集の案内の一つ。
 必要なものあったら送ってやりましょうか。僕は2人の弟分ですので。