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 籠こもよ、み籠持ち、掘串ふくしもよ、み掘串持ち、この岳をかに、菜摘なつます児、家聞かな、告のらさね、そらみつ、大和やまとの国は、おしなべて、われこそ居れ、しきなべて、われこそ座ませ、われにこそは、告らめ、家をも名をも
            雄略天皇
  「万葉集」


 君がため 夜ごしにつめる 七草の なづなの花を 見てしのびませ
      源俊頼
 (1055-1129)  「散木奇歌集」


 草は、蓬よもぎいみじうをかし。山菅、日かげ、山藍、浜木綿ハマユウ、葛、笹、青つづら。なづな、苗、浅茅、いとをかし
           清少納言
   「枕草子」


よく見れば なづな花咲く  垣根かな  芭蕉


妹いもが垣根  三味線草の  花咲きぬ  蕪村





 

地際の葉っぱ            実





春の七草のひとつ

別名 「ペンペン草」「三味線草」

薬効 / 止血、目の充血 

薬用部位 / 全草

生薬名 / 薺菜(さいさい)







な ず な   Capsella Bursa-pastoris Medicus   〔あぶらな科〕
  郊外の道端、田園あるいは庭の隅にはえるごく普通の越年生草木。高さ30cmぐらいで、全体にまばらな毛がある。主根はやせて白色、地中に真直に入り、多数の側根を分枝する。茎は直立して分枝し、根生葉束生してほとんど地面に接し、頭大羽状に深裂し、裂片は細長く耳片のあるものがある。また長楕円形のものがある。しばしば長さ10cmにもなる。茎上葉無柄、基部が耳状になり、茎を抱く。上部のものは、ほぼ線状皮針形。春に茎の頂長い総状花序を出して、有柄の白色小形の十字状花を多数開く。がく片長楕円形、長さ1mmぐらい。花弁は倒卵状のへら形、長さ2mmぐらい。雄しべは4本だけが長い。雌しべ1。果実は倒三角形の短角果で無毛。頭部は少し凹み、長さ6〜7mm、幅5〜6mmぐらい。こまかい種子を20〜25個含み、種子は長さ0.8mmぐらいの倒卵形。本図のように葉の裂片に耳片のあるものをナズナとし、裂片が長楕円形のものをオオナズナと区別することがある。本種はいわゆる春の七草(ナナクサ)の一つである。
 〔日本名〕撫菜(ナデナ)の意味で、愛(メ)ズル菜の意味かと思われるが明らかではない。ペンペン草は果実の形は三味線の撥に似ているからである。〔漢名〕薺。
-牧野植物図鑑-






  今回は春の七草のひとつなずなです。「薺」は「撫菜」(なでな)からの変化。なでたいほどかわいい菜、の意から。また、夏に枯れて無くなることから「夏無(なつな)」、これが変化したとも。と、古代人に愛された山菜、野菜のようです。     (ま)

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