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 チーズケーキと豆大福
小牧みどり
 
 チーズケーキを、もらった。もらったときは箱に入っていたので、なにケーキか、わからなかった。ケーキは好きなので喜んでもらったけれど、チーズケーキはあまり好きではない。チーズケーキを食べたいと思ったことがない。日本人は、いつごろからチーズケーキを食べるようになったのだろう。
 スパゲッティーに粉チーズをかけるようになったのは、30年以上前だと記憶している。喫茶店で、スパゲッティーナポリタンを注文すると、タバスコとパルメザンチーズが当然のように運ばれてきたものだった。そのころは、ケーキといえばショートケーキで、ガリガリしたイチゴがのっかっていた。思えば貧しい、選択の余地がない時代だった。
 スパゲッティーも自宅でつくるようになると、外で食べる気になれない。チーズケーキをつくったことはないが、チーズは当然、とかすのだろう。とろけるチーズとかあるようだが、あれは食べない方がよい。リンとかカルシウムを溶かす添加物が入っているとか。つまり、栄養をとるつもりで、食べたのに、骨までとろけることになる。ナチュラルチーズなら添加物の心配はないが、固いと歯が心配だ。
 豆大福は、いつごろからあるのだろう。塩豆も小豆のあんも栄養こそあれ、体に悪いものはない。タンパク質は豆から摂るのがいちばんいいと思う。カルシウムより先にタンパク質をとるほうが、効率的だ。太る原因は、脂肪にある。甘い物を食べ過ぎると太るということは、脂肪もとりすぎているからだ。だから太る。和菓子にどのくらい脂肪が入っているだろう。もっと豆大福を見直したらどうだろうか。しいていえば、最近の和菓子のひとつひとつが、プラスティックの入れ物に入っているのはどうか。あまりきれいに着色してあるのもどうか。よもぎなども輸入しているとか、あんこも中国からとか。柏の葉はどうなんだ。桜の葉は、たしか、大島桜という白い桜の葉っぱだと思う。これは国産だろう。
 緑茶を粉末にして飲むと、ガンに対する抵抗力がつくとか、免疫力がつくらしい。コーヒーはあまりよくないらしい。紅茶は口の中の殺菌作用がある。脳梗塞の原因は口の中の菌だという。食べたら歯を磨いて、睡眠と運動、ストレスをためない、これで生命保険などに入ることはない。だれでも、いつかは死ぬのだから。
 5月といえば、憲法記念日。憲法記念日に黄色い大きなバラが咲いたのは、あまりにもできすぎて、やらせかとおもうけれど、2月に植えて、わたしが育てた、そのバラの名は、ピース。1945年アメリカにおいて、ベルリン陥落の日に、ピース、と名づけられた。イタリアでは、ジョイア。ドイツでは、グローリアデイ。そして、日本に入ってきたのはピースだった。なぜなら、戦後まもなく、横浜でバラの展示会がありアメリカ海軍のバラ好きな軍人が見に来て、あまりにもたくさんの立派なバラがそろっていたことにおどろいたそうだ。あの、空襲、空爆の日々を生き抜いたバラたち。しかしそこにピースはなく、まだだれも日本人は知らなかったのだ。その軍人は、アメリカに帰るとき、ピース薔薇を送ることを約束し、翌年のバラ展示会には、見事なピースの花と友情の花が咲いた、ということだそうだ。今、平和団子というのを売り出したらどうだろう。ヨモギならいくらでもある。きなこも栄養になる。日本経済がよくなるなど幻想に過ぎない。自己責任で生きるしかない。
 自衛隊に400億も使うな。死んだらひとり、9000万だと。死ぬな。帰ってこい。イラクに派兵されると、イラク手当が1日3万円だと。3カ月交替でみんな行きたがってるのかね。この国を「愛してるってどう言うの」(高遠菜穂子)文芸社1000円。この本は買ってよむべし。つぎは、「イラクの中心でバカとさけぶ」橋田信介。ササニシキを食べてほしかった。悲しんでいる人より、怒っている人のほうがわたしは好きだ。

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