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思いつくまま

写真は3枚とも10月中旬、富士山の紅葉。2~3合目付近。

颱風→夕焼け→テロ

 9月の初め東京の有明にある国際展示場で大工仕事をやっていた。丁度その日は颱風が都心を直撃した。

 前日からの二日続きの仕事で、あんのじょう帰るときには中央道、20号も交通止めになってしまった。仕方なく車の荷台にビーチ用簡易ベットと毛布で夜を過ごした。次の日の9頃までは雨風はそれほどひどくなかったのだが、午後2時頃にかけてすごい雨風となった。巨大な展示場の分厚いコンクリートの中におると、颱風なのか、ただの雨なのか分からないほどなのだが、外と仕切るシャッターはガジャガジャと音をたててるいる。時々鋼鉄製のシャッターが30cmも盛り上がったりへこんだりしている。このシャッターがこんなに揺れるのは始めてであった。もう外にいた警備員もみんな待避したらしい。さっきまで体を45度近くまで傾けトラックの誘導をしていたのだが、館内放送とともに、車の出入りが禁止され、すへてのシャッターが閉じられたのだった。

 非常口から外に出ると、時々ウオーッという音とともに雨をともなった風が吹き込んでくる。そのすごさに、駐車場に止めた車が飛ばされるのではないかと思われて仕方がなかった。

 午後3時、風も弱まってきて、帰る5時頃には雨も上がり雲も切れ始めてきた。そして帰りの途上で、僕はすばらしい風景を見ることとなった。東京の夕日は異様に赤く、ドス黒い。初めて東京に来たとき、きっとこの世の終わりもこんなドス黒い夕日じゃないかと思った程であった。奥多摩の山から見る首都圏はいつもどんよりとしたスモッグ覆われ、やれやれ僕もこのスモッグの都市と縁を切れないのかと、うんざりと思うこともある。

 しかし、今日の行く手は美しい夕焼けが広がっているではないか。そうあるんです、この大都会にも年に一度か二度、空が美しく、空気がおいしい自然美に感動する日が。それが今の夕日なのです。空の青、雲の白、それに夕日があたり、黄、だいだい、赤・・・・と刻々と変化する。どんなに解像度の高いカメラでもこの豊かな色を捕えることはできないだろう。黄色と白との間に僕は何万色の色のの一つ一つを僕は感んじ取っていたと思う。何んと気分のいいことか。何んと楽しいことか。高速道路のサービスエリアで携帯電話で安さんに「夕日がきれいだから見ろ。」と電話をかけた。誰かに知らせずにはいられなかったのです。しばらく石川のサービスエリアでゆっくり空を眺めていた。もう赤やだいだいは無くなりゆっくりと闇が覆い始めていたが、澄んだ空は青く白く透明であった。

 夜、今北海道から出稼ぎに来て同居しいるサブと飲みながらテレビニュースを見ていた。突然ニューヨークのWorld Trade Centerビルの飛行機事故のニュースが飛び込んできた。二人で「よくうまくぶつかったな」などと話して、疲れたから寝ようとしていたら、もう一方のビルにも衝突というニュースが流れてまた。とっさにテロだと思った。すぐにNHKに切り替え朝までテレビに張り付けのこととなった。

 平凡な毎日、平凡でも時々予想だにしていないことが起こる。「現実は小説より奇なり」とはよく言ったものです。

 

テロ

 現実は小説より奇なり。で毎日変わるニュースはドラマより映画より、いいにつけ悪いにつけ面白い。面白いと言ったらいけないことだか。確かに「無差別テロで6000人の死者」とは大きいけど、アメリカという大国の我儘が原因の一つであることには間違いない。アラブの国々にある人々の不満、その一端を大国の我儘に起因する。イスラエルの強行派に圧力をかけ、パレスチナ国家を承認することぐらい最低限しないと、たとえ今回の過激派のテロ組織は潰せたとしても、新たなテロが起こります。

 僕が恐れるのは近い将来核テロが起こるのでないかと思うだが。今のテロ組織が本気で核物質を手に入れようとすればできるんじないだろかと思うのだが。そして、20万30万の人が死ぬと言うことが。

 もちろん僕も今のテロ組織や、タリバンのような過度な理想主義の政府は潰れればいいと思うが、大国の我儘も許せない。大国はへ理屈を並べ立て、今ある核兵器を手放そうとしない、それどころか、小国の兵器開発を禁止していて、自国の兵器開発はする。アメリカの都市の一つや二つ吹っ飛んでもらわなければ恐らく分からない。人間とはそれほどに馬鹿なんです。特に強いものは愚かなんです。21世紀になったのです。もっと悪いことも起こります。この辺は甘く見ちゃいけない。心の準備だけでもしておきましょう。

 こうゆう問題が起こると、報復だ、自衛隊が出かけないと日本の顔が立たない、報復すればまたテロが必ず起こる。といった発想は男の論理なのです。世界の指導者の半分が女ならこんなにストレートに力で問題を解決しようという話にはならないでしょう。戦争好きな人だけどっかほかの星に行ってもらって、好きなだけ戦争やってもらうと言うわけにはいきませんかねえ。

 

 ああっ、いけないいけない僕は本当は宇宙人だったけ。宇宙人として考えますに、ホモサピエンスどもは天敵がいなくなってバッタのごとく大量発生して、潜在的に食糧不足恐怖から「戦争」という口減らし策をはじめて、「テロ」もそのひとつですな。いっそ核兵器でばんばんやって五億人ぐらいまで減らすと宇宙連邦標準の人口密度ななるのだけど、まあ1000年早いか。

 今の地球人はことあるごとに昔の自分たちを原始人、文明の未開な人と言って馬鹿にするけど、文明が進むにしたがって、人間は凶暴になり「戦争」という共食いをエスカレートしてきた。このようじゃ僕ら宇宙人と対等に交渉できるようになる前に自滅するかも知れないぜ。ハハハハ。

今年の紅葉は

 十月の中旬、富士山の紅葉を見に行ってきた。毎年九月の下旬から十月のこの頃、一足先に紅葉の様子を占うため様子見に行くのがこのところ通例になっている。裏富士の浅間神社の横の道を上って行くと林道につながる。この道は五合目まで伸びているのだが、五合目まで行けるのは希で、二から三合目当たりで閉鎖されている。その上で道路工事や防災工事などやっているときなどは登れるのだが。

 富士山は茸のメッカでもある。この時期この道は多くの茸狩りの車が泊まっているのだが、どうも今年は茸は不作のようである。茸狩りの車らしきものは数台しか見かけない。十台二十台と見かけるのが普通なのだが。では紅葉はというと、どうも今一である。海抜1500m今が紅葉の盛りであるのだが色が鮮やかでない。暖かいのでしょう。それと「紅葉」ではなく「黄葉こうよう」である。でも、真っ黄色に鮮やかに染まったカエデを数本発見でき、更に雲間から差し込む日の光に鮮やかに輝くのを見れたので、なかなか気分は上々である。

 裏表紙を「もみじ」にしようとインターネットや植物図鑑で調べた。古代万葉の頃は「黄葉もみじ」であったと言う。「紅葉もみじ」になったのは赤く変化するカエデ、いろはもみじ(西日本の太平洋側)や山もみじ(東日本の日本側)への偏愛からことさら「紅葉」と書くようになった。更に「もみじ」はもともと赤や黄色に変化する葉っぱすべてだったのだが、赤いカエデの「いろはもみじ」や「やまもみじ」を指すようになった。実際は黄色系統に変化する葉のほうが多い。古代人のほうが感性が素直だったと言うことです。それと、日本にはカエデの種類が30種以上もあるとは驚きである。(裏表紙に写真)

 赤いもみじで思い出すのはハゼの葉っぱ。昔、九州に居たとき、畑や里山のハゼの赤が印象的であった。九州は紅葉しない樹も多く冬になっても青々としてしているのだが、その中でハゼの赤は紅葉は印象的であった。

 これから晴れの日が続き夜冷え込む日が何日か続くと紅葉の色は美しくなる。車で近くの山や谷をドライブするのは楽しみである。また、時雨に濡れた紅葉もなかなかいい。少し物思いに耽りながら、昔の映画の一シーンのように、と。

 

宇宙人、その後と同居人

 「次回は浦島太郎の話」と書いたので、物語を書き始めたのだが、我が家の一部を九月から占領している奴が居て、荒唐無稽な話はなかなか進まない。朝吹にすべての責任を転化するのは筋ちがかも知れないが、彼のおかげで僕のリズムが狂っているのは確かだから、この際話が進まないのはサブが悪いことにしよう。

 サブは血圧が高い。僕は低い。朝起きたらすぐに車に乗って仕事に出て行く、僕は一時間ぐらいコーヒーを飲んでボーとしていないと目が覚めない。彼はちょこちょこ動き回る。草刈りをしたり、トイレ掃除をしてくれるのはありがたいのだが、僕の宇宙人は、ボーとしているときに姿を現すから、そばでチョコチョコされるとなかなか出てこない。

 彼も騒がしい人で、もう北海道を引き上げこちらに戻ってくると言う。予想通り。出稼ぎで彼の居るのも十月まで、十一月からはまた優雅な独身生活に戻れるのだ。

 

そば

 今年も田舎の御袋に頼んで新そば殻(実)を送ってもらった。叔父がそば打ち職人顔負けのそば気違いで、親戚のお祝い事のそばをいってに引き受け、そばを打って振舞う。会津のそば農家と契約してそばの実を購入して、定期的にそばの会を開いて定年後の道楽にしている。そのそばを送ってもらった。

 そばは、素材に加工を加える事を出来るだけ押さえた、お寿司などといっしょに素材そのものを楽しむ、日本の食文化の原点見たいな食品です。この季節(年内)は特にそばのおいしい季節です。まずは水眠亭で近々そばの会を開きましょうか。正月までに2~3回開きましょう。

 昨年から少し僕も打ち始めたけど、難しい。水加減一つでがらっとできあがりが変わってしまう。思ったようにはなかなか行かない。練習しなければうまくならない。武藤のそばはいまいちと思う人も居ると思いますが、それは練習中ということでお付き合い下さい。

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