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神道について ─古代の信仰は巫女達が支えていた─


 今年も今住んでいる土地神様である熊川神社に初詣にゆきました。平安時代、多摩川で産鉄していた人たちが建てた神社だそうです。
 宗教について考える時、大陸から仏教を始め体系化された文化から、日本の伝統的宗教、神道を守ってくれた古代の人々に感謝しなくてはなりません。

 日本宗教はアニミズム、自然宗教が母体です。縄文時代からの人間と自然との関わり中で、信じらるて来たものです。体系化された論理を持つ、仏教や儒教、道教に勝てるものではありません。自動車と飛脚が競争してあるようなものです。そこで、本地垂迹とか妥協策を作り、必死で日本の信仰を守ってきたのです。
 唐王朝が衰退し、圧倒的な大陸からの文化的圧力が弱まるまで、国風文化が叫ばれ、大和文化の復権がなされ、やっと自国の文化に自信を持つことが出来たのです。

 古代日本は母系社会でした。宗教でも巫女さんの存在が大きかったのです。巫女さんが神がかりし述べる神の言葉が社会の進むべき方向を定めたのです。
 平安貴族の女性達の存在は、その巫女達の文化の流れを受け継ぎ発展させた人々です。彼女達の最大の文化的偉業は、ひらがなを発明したことです。それにより伝統的な大和文化を記録し、漢字文化対抗出来る、消されることのないものにしたのです。更に和歌、物語文化へと独自に発展させたのです。

 巫女主体の神道も男の神主主体の神道変わるのは、社会が父系社会に移行した鎌倉、室町時代からなのです。
 朝鮮半島から大陸は早い時期に父系社会になりました。もし大陸と陸続きだったら、たくさんの人がやってきて、日本の女性的な伝統は薄められ、潰されていたと思います。

 日本文化の繊細なこだわり、細かい技術、人間の内面を照らした文化、これらは女性的感受性に由来しているのです。武士の時代を経て父系社会に日本も移行しましたが、古代の母系社会の伝統は廃れることなく、現在は世界を席巻する程に、復活再認識されています。

 女性権利とか運動している皆さんに、日本の古代史をもっと勉強してほしいですね。ヤマトタケルにしても、大国主にしても、スサノウにしても、みんなマザコンです。母を慕い、妻や恋人に助けられて偉業を成し遂げているんです。
 古代の女性達が持っていた、霊能力の復権と女性の社会進出といったテーマで考えてみるたら、新たなアイデアが出てからかもしれませんね。

 どうしてそんな霊感ががでてけるのか?それは責任感ですよ。一つの組織な集団を導かなければならないという立場に立った時、自ずと体の中から出てくる力、それが霊能力ですよ。母性に近いと思います。
 巫女が支配する村が困難に局面したら、神様に祈る訳です。彼等を守りたいという気持ちが、神がかりを引き起こし、新たなアイデアを得る訳ですよ。不思議でもなんでもありません。知識だけで議論しないこと。生命力という生物としての底力、それこそ霊力です。母性に近い力といえば感覚的に分かると思います。霊力を信じること。でしょうかね。
2021.1.17. Mamoru Muto

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