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 今年の初詣
 元旦は地元の神社、熊川神社に初詣。今日のやる事はこれだけ。ちなみにおみくじは小吉。今年は無難に物事が進んで行くということでしょうか。
 
 三日には高麗神社に初詣、おみくじは中吉。
 ここは古代、高句麗の王族を祀っているので、在日コリアンの信仰の熱い神社です。入り口横に立っている二本のポールは、1992年日韓友好記念に建てられた。
 
 古代高句麗が滅ぶと、多くの高句麗人が難民として渡来しました。難民といっても、彼らは大陸の最新の技術を持っていましたから、大和朝廷は歓迎して受け入れたのです。武蔵国の西のはずれ、高麗川はそれから関東開発の拠点になったのです。
 平安時代後期から武蔵国では有力武士団が活躍し、頼朝の政権を支えることになります。渡来人の開発が、その後大きな政治勢力にまで成長したわけです。
 高麗神社と朝鮮半島との交渉はその後途絶えて、日本の一神社として日本文化に溶け込んでいたのですが、近代になり、在日コリアンが増えるに従い、古代のいきさつが、彼らの精神的支柱として復活し、日韓友好の象徴として見直されようになったわけです。
 
 
 ユージンスミス展 1/6恵比寿の写真のミュージアム。
 ユージンスミスは僕の青春のの一ページ。水俣病の写真を車に積んで、九州各地で展覧会して回りました。10人ぐらいでスタッフを組み、僕は現場スタッフの一員でした。全国を回ろうという計画でしたが、九州を大方回り終えたところで、断念。二年ぐらい続けた企画でした。僕にとっては、身近にアメリカのヒューマニズムに触れた期間でした。
 今回、彼の生涯の写真を眺めると、一貫した、下層の人々への眼差し、報道カメラマンとしての姿勢の強さにこころ打たれます。
 気のせいか、アメリカの写真の方が、生々しくて、切迫感ありますね。水俣は彼の最晩年の仕事ですし、文化の違いですかね、客観的に、見ているようですね。
 
 
 南方熊楠 みなかたくまぐす   1/20
 昔、水俣病に関わっている頃から知っていました。異端の鬼才という印象は今でも変わっていません。上野の科学博物館で生誕150年記念の特別展をやっていたので、二十日に顔を出して来ました。
彼についてはまだ解明されていない事が多く、研究者により新たな見方など出てくる可能性もあります。
 異端というのは、大英博物館で本を読み漁ったことなど、一流の博学なのですが、生涯熊野に閉じこもり、民俗学、生物学などの学会と距離を置き、埋めようとしなかったからです。柳田國男と仲が良く、強く学会や専門誌の会員を勧められていたのですが、「自由研究」没頭したとの理由で拒み続け、帰国後は熊野田辺に隠遁したままでした。
 彼が脚光をあびるようになったのは、1980年代からの環境問題の先駆者として、評価が高まったからです。明治政府の神社の統合と鎮守の森の伐採に、一人反対運動を始め、南紀の森を守ったからです。熊野古道の世界遺産認定は、彼が一番の功績だからです。
 
 英語を始め何ヶ国語も操った。熊野では裸で過ごした。とかの評判は不思議さだらけです。彼の真の姿はなかなか今でも分からない部分が多いのです。
 熊野の自然を守った以外には、粘菌の研究者としての側面、説話学などには比較的に多くの文書を残しています。
 研究が進むにつれ、柳田國男の民俗学の聡明期、大きな影響を与えたのでは無いかという指摘がされています。外国留学の無い柳田にヨーロッパの最新の研究や本を紹介し、柳田がそれを入手し、大いに参考にした。という研究です。
 日記や書簡がたくさん残されているのですが、細かい字でびっしり書かれて、研究者でも解読が難解、研究し尽くされたとは言いがたく、熊楠の世界観など新たな新説が出てくる可能性があります。その意味でも興味深い人物です。
 
 
 中国 なんとも哀れな中国病
 インターネットでこんな記事を見つけた。
 
「EXILE系を"民工団"とバカにする中国市民、正式名は「放浪兄弟」なのに……
人気のダンス&ボーカルグループ「EXILE」。その特徴は、色黒で痩せマッチョなところ。メンバーの眼光は鋭く、おしゃれなひげを蓄えていることも多い。しかし、お隣の中国では、こうした特徴が好まれず、「民工団=出稼ぎ農民」とバカにされている。中国を分断する「豊かな色白=都会人」と「貧しい色黒=民工・貧困層」というイメージとは――。」
 
 よく言うよ、なら君達は共産党に飼いならされた「白豚」じゃないか。餌が少し良くなり丸々に太った。
 
 1世紀前、「苦力」(クーリー)を中国の進歩的と言われていた知識人でさえ馬鹿にした。彼等を教育して何になると。その後、共産主義革命をやり、平等社会を作り、それでも足らず文革までやり、庶民蔑視は払拭されたかに見えた。しかし、改革開放が始まり、気付けば、世界的にもまれにみる格差社会になってしまった。何んなにも否定した儒教復活させ、清朝以下の皇帝国家に成り下がってしまった。清朝の方がまだしも品があった、他民族への礼節は持っていた。
 
 西洋近代とは何かとは、未だにわかっていないということです。貴族化した共産党員が指導監視する社会ではありません。庶民の創意工夫こそが、原動力という社会です。汗流す人々を蔑視することこそ、中国病、中国が世界から尊敬されない、最大の理由です。
 儒教社会から新しいものは生まれません。上下関係を重視し、汗流す人々軽視、若者の発想軽視の社会だからです。「中国夢」それは新たな儒教、上下関係による支配です。東南アジアやアフリカに巨大な投資をしても、根に差別意識がある限り、尊敬されません。お金が切れたとき国々は中国と袂を分かつでしょう。ヨーロッパの植民地主義を批判して、巨大な帝国を作った、共産党中国はもう一度解体再編される必要があります。それが民主化です。
 
 7%近い経済成長、習体制の確立と表向きは安定成長しているように見えます。しかし内実は何とも脆いような気がします。何兆円もの粉飾が表面化したり、恐らくそれは一部ではなく、各省、各地方政府が相当の負債を抱え、ひた隠しに隠す。無責任体質が蔓延しているのです。何百兆円という巨大債務が。「7%近い経済成長」水増しの数字です。それが騙し切れず表面化した時、中国経済が破綻する時です。取りも直さず、中国の新たな幕開け、民主化の始まりと、僕は見ているのですがね。
え ・ ち え 
 TPP
 トランプ政権が誕生して、即座にTPP参加を取りやめる大統領令に署名した。アメリカ国内の労働者の仕事を奪うと言うのがその理由です。それから一年経ち、TPP復帰するような発言です。困った大統領です。将来的に見た時、この大統領のやることは、時代に逆行しています。一日も早く退陣するのがアメリカにとっても、世界にとっても良いことだと思っています。
 
 TPP復帰は発言はもっと早い時期ではないかと、昨年の就任当時思っていました。たまたま経済が好調を保っているので、少し遅くなったのではないてましょうか。まだまだ本当の復帰には時間が必要です。
どうしてそうなったのかといえば、対中国赤字が解消しないからです。
 
 TPPは台頭する中国経済に対する、自由貿易国による包囲網という意味合いがあります。今まで作り上げてきた自由貿易のルールが、自由経済でない中国に荒らされるのを防ぐのが最大の目的です。質の低い製品や不透明なルールが蔓延するのを防ぐ必要があります。中国経済の規模が大きいので、集団で対応する必要があるからです。
 中国を含め、超大国が世界経済を引っ張って行く時代は終わりなのだとおもいます。EUなどいくつかのグループ分けはあるかもしれませんが、グループで、世界経済を牽引して行くのがこれからの経済のシステムだろうとおもいます。
 TPPが発動すれば、さらに参加国が増え、太平洋地区はTPPを中心に経済は動くことになります。
 
 
 反日の心理構造について
 このところ、何冊か反日に関する本を読み、何やらその辺りの心理構造が分かってきました。
 慰安婦についての日本批判、南京虐殺についての誇大報道はなくなるどころか益々過激になっている。勿論そういった過去の事実を否定するつもりはない。中国、韓国のこれらのことへのこだわりは、異常としか言いようがありません。
 慰安婦は日本人、台湾人、朝鮮人と旧日本人の戦争娼婦です。日本人とそのほかの出身者との間には差別もありました。その批判にしては異常で過激な行動の説明にはなりません。大統領が率先する国民運動の背景には何があるのでしょうか。
 南京虐殺も、然り。しかし、軍閥、国民党、共産党と繰り広げられた内戦で、桁違いの中国人が殺され、数千万人の人々が殺されています。時には残酷に、あるは強姦されているのです。それらを全く問題にせず、日本軍のみを特別扱いするのは、そこにそうせざるを得ない特別な理由があるからです。
 
 かって日本は朝鮮半島を植民地化して、更に満州国を中国から分離し、日中戦争をした。しかし、朝鮮半島、旧満州に膨大な投資をしていました。戦後残されたインフラが、朝鮮半島、中国の近代化にこの上ない基礎インフラとして貢献したのです。しかし今日、そんな日本の貢献には一切触れず、マイナス面だけを取り上げ、執拗に批判し続けているのには深いわけがありそうです。
 
 反日の政治活動を、一言で言えば、やっかみ、嫉妬です。コンプレックスの裏返しです。しかし、二千年の文化の重みからくるやっかみだから、陰湿で執拗なのです。
 
 なら何故そうなるのか、そういう感情が起こるのか?それは、古来東アジアは中国を中心とした天子の国と周辺の蛮族の国とが、世界の全てであった、中華思想の復権があるからです。天子の国は徳の政治を蛮族に分け与える事により、天下の秩序を保ってきた。朝鮮半島は中華思想の一番の支持国として自負して来た。蛮族のモンゴルや満州族が中国を支配しても、最終的にには、中華文化を受け入れ、中国化した。だから中華思想を犯した事にはならない。
 しかし、日本は別なのです。未だに中華思想を受け入れようとしないばかりか、全く別の価値観を作り上げ、ヨーロッパ、アメリカと対等にやっている。だから許せない。過去に中華文化の恩恵を受けてきたにも関わらず。だから罰を与えなければならない。何でも構わない、日本の国際的イメージを落とすことをすることは、たとえ誇張、創作しても正しいと、思いこんでいるからです。
 
 竹島や、尖閣列島や南沙諸島の領有権は、ヨーロッパ人の作った国際法であり、東アジアの国際秩序には馴染まない。と無視する姿勢を鮮明にしているのも、中華思想復古の心理構造からくるものです。
 劣勢を強いられてきたここ二百年、少なくとも経済においては、対等以上に盛り返した。なら中華秩序の復権と願うのが、中国夢なのです。それは、中華ファースト、頑強な病気です。韓国もしかりです。中華思想に戻ろうとしない日本に、兄貴分として罰を与えなければならないのです。
 そんな価値観がこれからの世界に有益になるはずがありません。先の大戦の贖罪意識は捨てましょう。隣の国は、病気にかかっているのです。必要な論理は武装し、批判すべきことは批判し、毅然とすべきです。
 中国の魅力
 中国文化といったとき、王朝の交代、支配層の哲学などの他に、孫悟空、雑技団とかの庶民分化の二つの流れがあると思います。改革開放はマネの文化です。マネでないものが支配層の文化の流れ中からではなく、庶民の方から出てくる可能性があります。
 ことごとく政府批判を封じている今日、庶民のダイナミックなアイデアが出てきていないのだろうと思います。儒教により庶民の政治参加否定され、庶民蔑視され続けてきた。それに対抗する物語が孫悟空です。庶民のアイデアは多分に政府批判を含まざるを得ないのです。民主化され、政府批判が自由になったら、恐らく膨大なものが創意工夫として出てくるような気がします。これこそ本当の「中国夢」です。為政者は庶民の力のほんの一部しか引き出していないことに気付くべきです。
 
 観光旅行
 市民社会が成立すると、生活に余裕の出た人々は観光旅行をするようになった。旧来の巡礼と違うのは頻繁さと渡航の拡大です。人々の視野が広まり他国との比較身をもってすることになります。観光旅行による成果が政治的に反映するのには少し時間がかかりますが、しかし確実に国内政治改革に寄与します。
 70年代の外国旅行の自由化により日本人は、その後三、四十年かけ国際人へと成長した。それは国内政治に大きく反映した。市民運動などによる、ソフト面の整備である。今の中国の様にスモッグの町々は青空の町々に変わったし、歩道の整備で障害者の車椅子移動もスムーズに行く様になった。
 
 今中国は観光ブームです。少し前、反日のデモ隊が暴徒化して、日本人商店が大きな被害にあった。しかし少し裕福になった人々が日本にやって来て、整備された街並みや人々の公共意識を目の当たりにして、一目で中国政府の反日報道の嘘から解放されることになった。
 日本人の韓国旅行は横ばいなのに韓国人の日本旅行は年々増えている。政府の意図とは別に韓国の日本化が進んでいるという。
 中国人も韓国人も世界に出会う事により、偏狭なナショナリズムから、世界人としての見方が変わって行くことと思います。ナショナリズムも自分達は何が長所かが分かれば、偏狭なナショナリズムからも解放されるものと思います。
 
 
 北朝鮮、オリンピック
 中国は勿論、ソ連にも見捨てられ、最後に南に頼ったと言うのが、オリンピックでの平和攻勢でしょう。上手くは行かないと思います。核兵器を廃棄する意思があるなら兎も角、基本的構図は何も変わらない。
アメリカは脅しには乗らない。先制攻撃も検討している。といったスタンスです。
 そろそろ長い戦争に決着をつける時です。少なくともこの国に対しては妥協という言葉は不必要と考えています。
 
 文大統領の政治姿勢には、基本では賛同出来るんですが、政治というもの見方には甘さを感じます。政治は非情なもの、残酷なものです。北朝鮮は民主主義とは対極にある国です。考えるべきは、オリンピックでやって来たマネキン人形ではありません、北の高官達でもありません。表に出てこない北の庶民にと何が最善かと考えることが、韓国の大統領としての使命です。
 
 中国、、、巨大な遅れた国家
 内モンゴル出身のモンゴル人の日本人向けの本を読んでいた。満州、モンゴル、ウイグル、チベットは現在、漢人による文化的ジェノサイドが進行中です。開発と称し、零細な中国人を連れて来て、経済を支配し、漢人の人口比をあげ、伝統的遊牧文化を抑制弾圧し、漢人化している。まさしく民族浄化ジェノサイドです。初めはいつでも独立してもいいという条件で、国家加入を誘い、徐々に漢人支配が強まり、今では完全な植民地支配です。そこには「中華思想による差別」による支配です。漢人が善であり、支配される民族が遅れている。価値観は揺るがない。いわゆる「核心的価値」です。
 民族運動を何もかにも、テロと断定し弾圧する。100年200年前の、植民地支配をしているのです。
現在の中国共産党は共産党の理想とはかけ離れた、中華帝国と変わってしまったのです。反日、歴史問題と日本を批判する資格など全くありません。
 日本の良心的な過去の歴史の懺悔、自己批判など、この国には全く通用しないのです。海を渡れば、同じ中華圏でも、日本人とは宗教観が違うし、常識が通じないことを認識すべきです。「受けた恨みは何代に渡っても忘れない。」というのは、厳しい民族間の葛藤故の感情だと思います。「死」により全てがリセットされる日本の宗教観とは違うのです。
 
 アメリカだと先住民インデオに対するもの、日本だとアイヌ、沖縄から始まり、台湾、朝鮮半島へと拡大した皇民化政策。中国の場合百年から二百年遅いということです。先進国が昔やったのを今やって何がいけないかという論法です。
 僕なんかが考える「心の自由度、幸福感、ストレスを感じない生活」とかの尺度を当てると、物質的には漢人は徳をしているかもしれませんが、精神的ものを含めた総合的には、同じ、差別されている人々と同じく阻害されていると思うのですがね。
 
 著者が面白いこと指摘しいた。シルクロードといえば、日本人やヨーロッパ人をロマンチックにする砂漠の道ですが、そんな道があるわけではなく、中国と遊牧民族の交易があっただけです。そんな特別のルートがあったわけではない。という指摘です。生々しい政治的軍事的関係を忘れ、通商や文化のみ通り道として、抽出する事は出来ない。と言う事でしょう。ロマンチックなシルクロードという言葉により消されてしまう部分の考察なしには、壮大なユーラシアはわからないという指摘です。
 
参照 『「中国」という神話、習近平気「偉大なる中華民族」ウソ』、文春新書、楊海英 著作、南モンゴル・オルドス高原生まれのモンゴル人。近代史。日本人向けの本です。
 

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