きんかん (ながきんかん) 〔みかん科〕 Fortune11a japonica Swing1e var. margarita Makino (=F. margarita Swingle) |
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昔支那から渡来し、今日では日本の暖地に植えられる常緑低木の果樹で、高さ3mに達し、枝葉は密に茂り、ほとんどまたは全くとげはない。葉は皮針形で両端は徐々に細くなり、長さ4~9cm位、普通先の方にはっきりしない鈍きょ歯がある。裏面は白緑色で葉脈ははっきりしない。葉肉の中に細かい油点が多い。葉柄には狭い翼がある。夏に葉腋に1ないし2~3の白色の小花を開きよいかおりがある。小花柄は非常に短かい。小形の5個のがく片、5個の花弁、多数の雄しぺ、1個の子房がある。子房は4~5室からなり、1本の花柱がある。液果は倒卵形で長さ3cm内外、熟すると橙黄色となり食べられる。
〔日本名〕〕金柑は漢名の金橘の一名であって、それの音読みである。元来、民間で普通にキンカンとよぶものはマルキンカン。ナガキンカンを合わせて呼んだ名であるが、ここではナガキンカンを指す。 〔漢名〕金橘。 -牧野植物図鑑- |