薮椿 |
もっともよく見かける椿。花は大きくやや筒型。花ごと散る。 花びらは厚みがある。別名「山椿」 |
雪椿 |
日本海側の山地などに生える。全体的に薮椿によく似ている。 花びらは平開し、花ごと散る。葉っぱのこまかい葉脈が目立つ。 |
春山茶花 | 花、葉とも薮椿そっくり。花ごと散る。 |
山茶花 | 花びらは平開し、1枚ずつ散る。葉は薮椿よりは小さい。 |
寒椿 | 花は小さく八重が多い。1枚ずつ散る。葉は小さい。 |
夏椿 | 咲く時期は夏。時期的に区別できる |
つ ば き Camellia japonica L 〔つばき科〕 |
本州から九州の海岸近くの山地にはえる常緑高木。全体に毛はなく、よく茂った緑葉には葉柄があり互生し、楕円形で短かく尖り、へりには細かいきょ歯があり、厚くて表面につやがある。春に枝先に花柄のない大きな赤い花を付け、下向きに開く。緑色のがく片は花芽の鱗片とともにかわら状に重なり、5個の花弁は完全に開かず下を向き、基部は互に寄り集まってつずく。多数の雄しべは単体雄しべとなり、花冠の基部に付着し、花の中心には無毛の1個の子房があって花柱は三つに分かれる。さく果は球形で、果皮は厚く、胞背開裂し、暗褐色の2~3の種子を出す。この種子からつばき油をとる 。自生の品種をヤブツバキまたはヤマツバキと呼び、園芸品には多くの品種がある。
〔日本名〕厚葉木の意味であるといわれるが、また津葉木の意味で葉につやがあるためともいう。椿は国字で、春の盛りの時に花が咲くために日本で作つた字で、支那の椿(チンこれはチャンチン)と混同してはいけない。〔漢名〕山茶。 裏日本でかなりの山地にまで枝が低くたれて深雪に適し、花はおしべの花糸が黄色を帯び、 しかも5個のおしべ群に分れる種類がある。ユキッバキ(C. rusticana Honda) という。近年園芸品の耐寒性の母株として注目されてきた。 -牧野植物図鑑- |