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ちまちまと した海もちぬ
    石蕗
つわの花   小林一茶

石蕗の 日陰は寒し 猫の鼻
         酒井抱一
ほういつ

いくたびか 時雨のあめの
  かかりたる 石蕗の花も
   つひに終はりぬ  斎藤茂吉





 冬から春にかけて、若葉をつみとって塩ゆでにするとおいしい。

 葉を火であぶったものは腫れ物や湿疹に薬効がある。

  12月28日の誕生花

  花言葉は:困難に傷つけられない  




 




つ わ ぶ き   ( 石 蕗 )   〔きく科〕
Ligularia tussilaginea Makino(=Farfugium japonicum Kitam.)

 本州(石川、福島県以南)から琉球、台湾、支那、朝鮮にかけての海岸近くに多い常緑の多年草。根茎は太く、長い柄のある根葉を束生し、葉身は円状じん臓形で厚く、上面は深緑色で光沢がある。若葉ははじめ内側に巻き込み、灰褐色の長毛があるが、後にやや無毛になる。10月ごろ、60cmぐらいに花茎が伸び、黄色の頭花を散房状に着け、花径は約5cm、総包は淡緑色、総包片は1列にならび、同長でへりでお互いに接している。舌状花は1列で雌性、倒皮針状線形で長さ3~4cm、幅約6mm、中心花は両性の管状で先は浅く5裂し、いずれも結実する。果実は蜜に毛があり、冠毛は長さ約1cmで汚褐色である。葉柄を食用としまた薬用にもされるが、ふつうは観賞用に栽培し、種々の園芸変種がある。葉がとくに大形のものはオオツワブキという。
 〔漢名〕橐吾。 〔日本名〕ツヤ(光沢)ブキの転化? 
-牧野植物図鑑-




  




 長いこと石蕗は蕗の一種かと思っていた。菊の仲間の聞いたが、菊科の特徴である日差しが弱くなると花を咲かすので、納得。花や緑の少なくなる晩秋に咲かす、黄色い花は可愛らしい。
 また、公園の日陰でみずみずしい緑を何時も見せてくれるこの草は、どんな時でも腐らず輝けと言っているようで頼もしい。  (ま)


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