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 中国はどう変わる
 中国の政治の民主化は何時起こるか、なかなかその兆しは見えません。9月に起こった尖閣列島中国漁船拿捕問題、中国政府の強行な反応は、この問題に中国政府が敏感なっていると証拠です。領土問題に対するナショナリズムの昂揚から政府批判が高まり、鬱積した様々な問題に波及し政治運動化するからです。
 中国政府は上手くやっています、今までは。政治と経済を分離し、経済の自由化を先にする方式もそろそろ限界と、僕は思います。政治も規制の大きい社会主義から民主化するのは歴史的必然です。
 国内総生産が日本並んで、アメリカに次ぐ経済大国にはなったが、その中身はまだまだ未成熟です。世界に通用するブランド製品一つも持っていないことから分かります。十倍の人口を抱え、生産量が日本と一緒なら、十分の一の内容ということです。
 資本主義経済は甘い世界ではない。自由という世界も甘くはないのです。管理された方が楽なのです。今の政治体制では世界をリード出来ません。自由と資本主義経済は不可分なのです。世界がなるほどという物を作り出せなければ、図体だけ大きくなった子供です。
 
 領土問題が噴出する背景には、劣等感の現れです。日本に住んでいたら気付かないが、中国から見たら日本は巨大な経済力と洗練された社会、そして軍事力はすこぶる脅威なのです。更に日米同盟によるアメリカの軍事力は、恐ろしい存在です。
 中国が将来的にも一番仲良くしなければならない国です。ナショナリズムでむきになる時代は終りです。尖閣列島も、韓国と問題になっている竹島も領土を主張するんではなく、お互いの国で条約を結び共同管理する、というのが新しい国際政治だと思います。歴史を遡ってもあまり意味がないと思います。漁業も地下資源も話し合いで管理利用しなければ枯渇するのです。
 ヨーロッパが経済的にも政治的にも統合するきっかけは、フランスとドイツにまたがる地方の資源の共同管理からです。国と国が領土権を主張して争う時代は終わったのです。
 
 ブランドは企業の命です。韓国のLGにしても三星にしても現代も日本企業の真似をしている間は二流品しか作れなかった。世界的企業に成長したのは、韓国の民主化以降です。日本の真似ではない、根本から発想の見直しをしてからです。
 自由は楽な事ではありません。成功も失敗も自分で負わなければいけないし、その緊張感から普遍的なアイデアが出てきます。それがブランドを形作るのです。政治的自由まで拡大しなければ、なかなか真似の資本主義からは脱せないとぼくは思います。そうならなければ中国は信頼されないでしょう。
 企業のブランドの次に注目しているのは、中国発のサブカルチャーです。これは庶民が如何に自由な発想をしているかのバロメータだからです。今、日本ブームが世界を席巻しています。日本食、漫画、コスプレファッション等々。また、韓流ブームも衰える様子はありません。それは世界の人々が信頼していることが前提にあるからです。中国もこうならないといけない。そのためには、一層の自由化が必要です。
 
 大きく見れば、ヨーロッパに始まった、工業商品社会の波は、大戦後、50、60年代アメリカによって大衆化された。その後、日本や韓国、東南アジア等のブランドによってより洗練されました。今後、中国、インド、ブラジルに求められているのは、二十一世紀の世界にどんな新しい価値を提案するのかということです。提案出来なければ、二流です。
 
 追伸 ノーベル平和賞に民主活動家の劉暁波さんに決まった、とのニュースが飛び込んできた。08憲法草案した彼は今刑務所の中。僕の思いは世界中に人の思いということです。中国政府は猛反発。中国の指導者は民主化の方向に舵を切るべき時期ですね。
 簡単なことではありません、社会混乱を起こす危険を常にはらんでいます。しかし、これだけの経済を社会主義体制下で成し遂げたのです。混乱を最小限に変わる方法はあるんだと思います。例えば「一国二制度を拡大する、大都市から市長を公選にする。」とか段階的民主化といった中国独自方法が。香港や台湾の知恵を借りながらやれば可能のような気がするのですが。
 
 追々伸
 中国の経済は日本を追い抜きアメリカをも抜き世界一になるとの予想が有ります。僕はそう単純には行かないと思います。それはひとつは政治の民主化と日本以上の高齢化という重い課題があるからです。
 
 今までの経済成長は徐々に望めなくらります、今まで経済成長の隠れていた問題が表に出てきて、民主化せざる得なくなりと同時に、高齢化社会に対応しなければなりません。
これからの十年で大きく方向を変えるような気がします。
 
 
 小沢一郎
 民主党の選挙で代表にならずのよかった。代表になっていたら、民意とのねじれで政治はまた混乱します。
 昨年の選挙と今年の参議院選挙で小沢一郎に対する有権者の意識は微妙に違っていた。昨年の小沢にたする地検の捜査は自民党下の捜査で、小沢への同情もあったし、それよりも政権交代のさせようという方が強かった。でも、政権与党になった今、小沢に対して抱いてきたものが表に出てきたということでしょう。小沢より世間のほうが先に行ってしまったのです。歴史的な役目は終わったよ、と世間は小沢に言ったのが、検察審査会による起訴です。
 国民の政治家に対する見方がどんどん厳しくなっているのです。十年前なら許せることでも、今は許せないのです。政権交代で亦、そう言った問題に厳しくなったのです。国民が民主党に求めたものは、政治の透明性です。
 余談ですが、菅政権結構もつんじゃないかと思っているのですがどうでしょうか。これで小沢さん影響力は低下するし、両院のねじれも国民に説明しながら、政権運営をせよとの事で、むやみに野党も反対派出来ない。要するに政治の王道を行けばいいということです。
 支持率急落のニュースが流れていた。そう簡単ではないか、困るんだよね、ちょくちょく政権が変わるんじゃ、僕らの生活に関わるから。
 
 
 今年の「イグ・ノーベル賞」に粘菌研究で「交通計画賞」
 面白いですね。南方熊楠が晩年没頭した粘菌、その粘菌研究で日本人がまたイグ・ノーベル賞を獲得した。関東の主要都市を結ぶ鉄道網を粘菌がより効率的に示した、というもの。東京駅に粘菌、各都市に餌、平地や山に粘菌の嫌がる物質を配置したら、始めは放射場に拡散したが、徐々に都市間の最短の道を作った。しかも道を遮断すると迂回路も作った。関東の鉄道網にそっくりであった。というもです。
 
 人間が英知と思い込んでやっていることも、離れた地点から見れば、原生生物の英知には及ばないということかも知れない。
 千分の一ミリの中に移動、センサー、記憶、分析、通信といった機能を全部満たし合理的結論に至る。人間の思考回路を根本から変える英知が隠れているのだと思います。
 人間は自分自身も兆を越える細胞の塊だし、社会という組織を磨いて英知を養ってきた。それゆえとかく複雑に考えすぎる、自然とは最も単純かもしれない。等など示唆するものは大きい。
 
 余談ですが、僕は時々人間の社会を単細胞の生物の集合と見たりすると、分かりやすいような気がする。例えると、政治や経済や世論の動向や国家といったものが、一つの生物、単細胞生物の集合体の欲望の原理と同じ原理で動いているに見えてくる。
 いかにも立派そうな理念を振りかざしてはいるが、その中身は単純な欲望の原理で動いていると言ったらいいと思う。経済活動は正しくそうだし、平和や環境保護といったものも、そうしたら原理抜きには語れない。ある政治勢力の強硬な発言の裏には、生物学的欲望の切羽詰まった現実が隠れている。宇宙から見たら、僕等は粘菌やアメーバー的存在なのです。
 
 
 今泉さんの一日
 七月に他界した前美学校校長先生のお別れ会が、十一月三日美学校で行われました。延べ二百人は居たおもいます。まるで同窓会、十年二十年ぶりに会う人も沢山居た。飲んで話して笑って、こんな感じが一番ふさわしいのかな。
 若い頃の写真があり、昔の映画出てきそうなハンサム印象的でした。これで一区切りつけることが出ます。
 ご冥福を祈ります。
 
 
 新しい観光
 NHKのテレビで台湾人の日本観光の興味深い実験を報道していた。
 企画したのは山形県飯豊町、丁度僕の田舎とは飯豊連峰を挟んで隣町。特別の観光名所はない町です。だだの日本の田舎を台湾の人に体験してもらうもの。民宿でもない農家に宿泊、食事の準備の手伝いまでしもらうといった具合。台湾の人々は、何度かの日本旅行では感じられない新鮮な感動と出会いを得て、大満足の様子。
 もう特別の日本、お化粧した観光地に飽きた人達が多くなってきたのです。ただの田舎風景、普通の生活が観光の目玉になりつつあるのです。
 テレビ、映画、漫画と日本の文化が世界中に流れていなす。人々はそんなものが作り出される背景そのものに、世界の人は関心を持ち始めているのです。
 
 嬉しいこと
 昨年、霊界から声が聞こえるという友達の話しをこの新聞に書きましたが、その友達からハガキが来て、「声が止まった。」とあった。彼と復縁することはないと思っていたので、嬉しいことです。
 書かれた文字もしっかりしている様子。折り返し「絶交撤回」とハガキを送っておいた。
 
 野川散歩
 やっと11月に入り、気持ちのいい秋晴れが続くようになった。11月6、7日は小金井で原っぱ祭をやっているので出かけた。
 あまりにもいい天気、ふらっと歩きたくなり、国分寺で電車を降り、野川沿いに歩くことにした。小一時間で原っぱ祭の会場に着いた。沢山の友達に挨拶し、会場内を散策し終わったら、その先の野川は知らない所なので見たくなり、お祭りを後にすることにした。
 僕の判断は正解、知らなかった野川公園を散策することが出来た。いい公園です。
 野川公園を過ぎ川沿いにしばらく歩いたが、疲れてきたので、調布に出て電車で帰った。六キロの散歩でした。

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