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気紛れ
 
 
自然は大いなる気紛れの産物。
神々の気紛れでによって産まれ、
気紛れな采配によって営み続けられている。
 
 
海のかたわらにある公園の、小春日和の芝生に腰を降ろし、
コンビニで買ったおむすびを広げ、昼飯を食べた。
空はすっきり青空、下には蟻ん子がここにそこに。
 
ご飯粒を二三個を落としてみたら、
何やら騒がしくなってきた。
 
蟻ん子は、ご飯粒の回りを行ったり来たり忙しい。
触角を伸ばし、これは何かと調べたり、
あとから来た仲間と打ち合わせしたりと。
小さな蟻ん子もやってきたて、興味深々。
これは大変、威嚇して近寄らせないのも一苦労。
 
その内に、自分のからだの二倊はある一個を
高々と持ち上げ、運び始めた。
回われば楽なのに、草の上によじ登り、
下りは重いご飯粒から、ストーンと落っこちた。
でも、ご飯粒はしっかり離さない。
僕の気紛れで蟻ん子達は大騒ぎ。
 
 
明日の天気が分かるからといって、思い上がってはいけないよ。
今でも雨風は、風神雷神の気分次第でいくらでも変わるし、
地震は大ナマズが起こしていることには、変わりないのだよ。
 
2007 12/16 Mamoru Muto

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